10月, 2016年
2016 Halloween
Happy Halloween!
通勤災害に対する保険給付
労働者災害補償保険法(労災保険法)において「通勤」とは、労働者が就業に関し
① 住居と就業場所との往復
② 就業場所から他の就業場所への移動
③ ①の往復に先行または後続する住居間の移動を合理的な経路及び方法により行うこと(同法7条2項)とされています。
そして、保険給付の対象となる「通勤災害」とは、この「通勤による負傷、疾病、障害又は死亡」(同法7条1項2号)で、通勤駅の階段で転倒したことによる負傷などがこれに該当すると考えられますが、通勤に通常伴う危険が現実化したものと考えられているため、通勤中殺害されても、たまたま犯行の機会が通勤中であったという場合には「通勤災害」には当たらないとした裁判例(大阪高裁平成12年6月28日判決)があります。
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〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)
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住宅等の建物に瑕疵がある場合における責任追及
住宅等の建物について漏水、有害物質の発生等といった不具合がある場合、契約関係にある当事者間においては瑕疵担保責任(売買契約であれば民法570条、請負契約であれば民法634条以下)を、契約関係にない当事者間においては不法行為責任(民法717条等)を追及することが考えられますが、当該不具合が条文でいうところの「瑕疵」にあたるかどうかが問題となります。
まず、売買契約における「瑕疵」に関する裁判例を見ると、大審院昭和8年1月14日判決が「売買ノ目的物ガアル性能ヲ有スルコトヲ売主ニオイテ特ニ保証シタルニカカワラズ之ヲ具備セザル場合ハ瑕疵ナルモノトスル」とし、最高裁平成22年6月1日判決が「売買契約の当事者間において目的物がどのような品質・性能を有することが予定されていたかについては、売買契約締結当時の取引観念をしんしゃくして判断すべき」と判示しています。
次に、請負契約における「瑕疵」に関する裁判例を見ると、最高裁平成15年10月10日判決が「本件請負契約においては、上告人及び被上告人間で、本件建物の耐震性を高め、耐震性の面でより安全性の高い建物にするため、南棟の主柱につき・・・を使用することが、特に約定され、これが契約の重要な内容になっていたものというべきである。そうすると、この約定に違反して、・・・を使用して施工された南棟の主柱の工事には、瑕疵がある」と判示しています。
最後に、民法717条の不法行為(土地工作物責任)における「瑕疵」に関する裁判例を見ると、最高裁平成19年7月6日判決が「建物は、その利用者や隣人、通行人等の生命、身体又は財産を危険にさらすことがないよう基本的な安全性を備えていなければならず」とし、最高裁平成23年7月21日判決が「建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵とは、居住者等の生命、身体又は財産を危険にさらすような瑕疵をいい、建物の瑕疵が、居住者等の生命、身体又は財産に対する現実的な危険をもたらしている場合に限らず、当該瑕疵の性質に鑑み、これを放置するといずれは居住者等の生命、身体又は財産に対する危険が現実化することになる場合には、当該瑕疵は、建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵に該当する」と判示しています。
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2016年10月19日 公布された法令に関するお知らせ
- 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律(平成28年法律 第75号)
過去に公布された法令に関するお知らせ 取扱分野>>立法の動向>>会社法等
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当ウェブサイト内のサイトページ追加のお知らせについて
当ウェブサイト内の「取扱分野」のカテゴリー内の「裁判外」において、以下のサイトページを追加したのでお知らせします。
公害等紛争ADR(裁判外紛争解決手続)に関する悩み
URL: https://hirama-law.jp/service/pollution-dispute/
建設工事紛争ADR(裁判外紛争解決手続)に関する悩み
URL: https://hirama-law.jp/service/construction-dispute/
住宅紛争ADR(裁判外紛争解決手続)に関する悩み
URL: https://hirama-law.jp/service/housing-dispute/
保険紛争ADR(裁判外紛争解決手続)に関する悩み
URL: https://hirama-law.jp/service/insurance-dispute/
今後とも、本サイトをご愛嬌いただけますよう心からお願い申し上げます。
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単元株制度
単元株制度とは、定款で決めた一定数を1単元とし、1単元に満たない株式については株主権を制限する制度です。
単元未満株式には議決権などが認められません。株主に関する事務管理のコストを削減するという観点から株式の単位を調整するものです。
これと類似するものとして、平成13年に法が改正される前に単位株制度が存在しましたが、単位株制度は株式の単位を引き上げるためのものであるのに対し、単元株制度はそのようなものではないと説明されています。
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再入国の許可・みなし再入国の許可
日本に在留する外国人が再び日本に入国する予定で出国するときにあらかじめ再入国の許可を得るという再入国許可制度があります(出入国管理及び難民認定法26条)。そこで、日本に在留する外国人が再び日本に入国する予定で出国する場合、出国前に地方入国管理局に対し申請書、旅券等を提出して再入国許可を申請します。
また、平成24年7月から、有効な旅券、在留カードを有する中長期在留の外国人が再入国の意図を表明して出国すれば再入国許可を得たものとみなされるみなし再入国許可という制度の運用が開始されました(出入国管理及び難民認定法26条の2)。
ただし、「1年以上の懲役若しくは禁錮又はこれらに相当する刑に処せられたことのある」といった上陸拒否事由に該当する(出入国管理及び難民認定法5条1項4号)場合には、あらかじめ再入国許可を申請して許可を受けることが必要(上陸拒否の特例、出入国管理及び難民認定法5条の2)で、上陸拒否の特例に該当すると判断されるとこの特例に該当する旨の通知書が交付されます。
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労働者の健康診断
職場における労働者の健康と安全を確保し快適な職場環境の形成を促進することを目的とするものとして労働安全衛生法(労安衛法)が存在し、この法律は労働者の健康診断について規定していますが、健康診断の受診が労働契約上労働者の義務となるかという問題があります。
この点に関する裁判例を見ると、最高裁平成13年4月26日判決が地方公務員である公立学校の教員につき、教職員の保健のみならず児童生徒の保健にも大きな影響を与えることやその一内容であるエックス線検査が教職員個人の保護に加え学校の結核からの防衛を目的にしていることを理由として結核予防法(7条1項)及び労安衛法66条5項に基づく受診義務を認めています。
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