遺言書の偽造・変造等による相続欠格

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2017-11-20

民法891条は、相続人となる資格を失う相続欠格事由につき定めているところ、遺言書の偽造・変造・破棄・隠匿がこの相続欠格事由のひとつとされています(同条5号)。

そこで、この遺言書の偽造等が問題となった裁判例をみると、最高裁昭和56年4月3日判決は、「被相続人の遺言書がその方式を欠くために無効である場合又は有効な遺言書についてされている訂正がその方式を欠くために無効である場合に、相続人がその方式を具備させることにより有効な遺言書としての外形又は有効な訂正としての外形を作出する行為は、同条5号にいう遺言書の偽造又は変造にあたるけれども、相続人が遺言者たる被相続人の意思を実現させるためにその法形式を整える趣旨で右の行為をしたにすぎないときは、右相続人は同号所定の相続欠格者にはあたらない」と判示しています。

また、最高裁平成9年1月28日判決は、「相続人の右行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、右相続人は、民法891条5号所定の相続欠格者には当たらない」「遺言書の破棄又は隠匿行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、これを遺言に関する著しく不当な干渉行為ということはできず、このような行為をした者に相続人となる資格を失わせるという厳しい制裁を課することは、同条5号の趣旨に沿わないからである」と判示しています。

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