新しい民法(5)売買契約における売主の瑕疵担保責任

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2018-06-11

 現行民法における売主の瑕疵担保責任の法的性質については、法定責任説、債務不履行説などが主張されていますが、改正法は、債務不履行説の立場に立って条文を整理したと説明されています。

 まず、責任を負う場合について、改正法は、「瑕疵」という文言を使わず、引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない(契約不適合)ものであるときと規定しています。また、契約不適合が「隠れた」ものであること、買主が善意であることを要求していません(以上、改正民法562条1項)。また、現行民法571条を削除して改正民法533条において同時履行の関係に立つ債務として債務の履行に代わる損害賠償債務を規定しています。

 次に、改正法は、契約不適合があった場合に買主は、売主に対し、売主の帰責事由の有無を問わず追完請求権を行使できる(改正民法562条1項、565条)が、履行不能になっている場合や買主に帰責事由がある場合には行使できない(改正民法412条の2、562条2項、565条)としています。なお、追完の方法は、目的物の修補、代替物の引渡しまたは不足分の引渡しでその選択は買主が行いますが、売主の選択する方法が買主に不相当な負担を課すものでない場合には、売主は、買主の選択と異なる方法によることができる(改正民法562条1項)とされています。

 また、改正法は、契約不適合があった場合に買主は、売主に対し、売主の帰責事由の有無を問わず代金減額請求権を行使できるとしていますが、追完が不能・売主が追完を拒絶する意思を明確に示した・定期行為の時期が経過した・追完を受ける見込みがないことが明らかであるときを除いて、相当な期間を定めて追完を催告することが必要であり(改正民法563条1項・2項、565条)、また、買主に帰責事由がある場合には行使できない(改正民法563条3項)としています。なお、解除及び損害賠償請求の要件・効果は、債務不履行の一般原則(改正民法564条)によることになります。

 また、改正法は、権利を行使できる期間について、目的物の種類・品質が契約不適合の場合にはそれを知った時から1年(改正民法566条)としましたが、その他の場合については特則を設けていません。

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