Archive for the ‘男女問題’ Category

有責配偶者からの離婚請求

2017-11-27

当事者の婚姻関係が破綻している場合、裁判によって離婚を請求することが考えられるところ、婚姻関係の破綻について責任のある側(有責配偶者)からの離婚請求が認められるのかという問題があります。

この問題に関する裁判例としては、「踏んだり蹴ったり判決」と呼ばれる最高裁昭和27年2月19日判決が破綻について責任のある者からの離婚請求を認めないという考え方(消極的破綻主義)を採用したとされていますが、この判決が出た後、破綻についての責任が双方にある場合に責任の小さい者からの請求を認めるとした最高裁昭和30年11月24日判決や破綻後の異性との関係は有責行為にならないとした最高裁昭和46年5月21日判決を経て、最高裁昭和62年9月2日判決は、「有責配偶者からされた離婚請求であっても、夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及び、その間に未成熟の子が存在しない場合には、相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれる等離婚請求を許容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情の認められない限り、当該請求は、有責配偶者からの請求であるとの一事をもって許されないとすることはできない」と判示しています。

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親権者の子に対する監護教育権と医療行為への同意

2017-11-13

親権者は、子供の利益を図るために子の監護及び教育を行う権利を有し、また、義務を負う(民法820条)ところ、この監護教育の権利・義務に基づいて子に対する医療行為について同意する権限が認められると考えられていますが、親権者の宗教上の理由による子に対する手術への同意拒否は親権の濫用に当たるとして児童相談所長が親権喪失宣告を申し立てた事例につき名古屋家裁平成18年7月25日審判は、手術の拒否に合理的理由を認めることはできないとして親権者の職務の執行を停止して職務代行者として選任した弁護士の同意によって手術を行わせています。また、手術をしなければ数ヶ月以内に死亡するが手術により視力が失われるとして親権者が子に対する手術への同意を拒否した事案につき津家裁平成20年1月25日審判も、親権の濫用の可能性が高いとして同様の対応をしています。

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離婚後における親子の面会交流の方法

2017-10-30

離婚により親権者・監護者でなくなった親が子と会ったり手紙・電話等で交流することを面会交流と言います(民法766条)が、父母の葛藤が激しかったり信頼関係の再構築が十分でない場合などには家庭裁判所調査官の指導(大阪家裁昭和54年11月5日審判)、弁護士の付き添い(名古屋家裁平成2年5月31日審判)などといった第三者の指導や立会いがその条件とされることがあります。また、子が別居している親と会いたがらない場合などには直接会うのではなく手紙、写真、ビデオの送付などによる間接的な交流にとどめる(浦和家裁平成12年10月20日、京都家裁平成18年3月31日等)ことがあります。

なお、面会交流の合意が履行されない場合に家庭裁判所による履行勧告や強制執行が問題となるところ、強制執行につき大阪高裁平成14年1月15日決定は、「面接交渉義務を負う者が、正当の理由がないのに義務を履行しない場合には、面接交渉権を行使できる者は、特別の事情のない限り、間接強制により、権利の実現を図ることができる」とし、最高裁平成25年3月28日決定は、間接強制が認められるために必要な給付内容の特定につき、面会交流の日時または頻度、各回の面会交流時間の長さ等が具体的に定められていることとしています。

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不貞行為の相手方の責任

2017-08-14

配偶者が不貞行為を行った場合、そのことが離婚原因となります(民法770条1項1号)が、さらに、その不貞行為の相手方が、他方の配偶者に対して民法709条による損害賠償責任を負うかが問題になります。

この問題に関する裁判例を見ると、最高裁昭和54年3月30日判決は、「夫婦の一方の配偶者と肉体関係を持った第三者は、故意または過失がある限り、右配偶者を誘惑するなどして肉体関係を持つに至らせたかどうか、両名の関係が自然の愛情によって生じたかどうかにかかわらず、他方の配偶者の夫又は妻としての権利を侵害し、その行為は違法性を帯び、右他方の配偶者の被った精神上の苦痛を慰謝すべき義務があるというべきである」と判示して「夫又は妻としての権利」の侵害を理由として民法709条の責任を認めています。

一方、最高裁平成8年3月26日判決は、「婚姻関係がその当時既に破綻していたときは、特段の事情のない限り」「不法行為責任を負わないものと解するのが相当である」と判示して婚姻関係が破綻していた場合には民法709条の責任を認めていません。

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真実と異なる認知の無効

2017-08-07

婚姻関係にない男女の間に生まれた子との親子(父子)関係を認めるものとして認知という制度がありますが、その認知が真実に反する場合にはその効果を否定する必要があります。そこで、子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができるとされている(民法786条)ところ、真実とは異なることを知りながら認知をした者に認知無効の主張が認められるかという問題があります。

この問題に関する裁判例を見ると、最高裁平成26年1月14日判決は、「認知者は、民法786条に規定する利害関係人に当たり、自らした認知の無効を主張することができる」とした上で、「この理は、認知者が血縁上の父子関係がないことを知りながら認知をした場合においても異なるところはない」と判示しています。
なお、認知が無効であるとしてもその認知が養子縁組を企図したものであった場合にその認知届を養子縁組届として養子縁組を成立させることができるかという問題がありますが、被認知者の法定代理人と婚姻したという事案に関する最高裁昭和54年11月2日判決は、この場合に養子縁組の成立を否定しています。

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別居中の婚姻費用・過去の婚姻費用

2017-07-24

衣食住や子供の養育、教育の費用など婚姻から生ずる費用(婚姻費用)について民法760条は、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と規定しているところ、この婚姻費用に関して、婚姻関係が破綻して夫婦の一方が家を出て行ったような場合にこの婚姻費用の分担がどのようになるのか、過去の婚姻費用の請求が認められるのかという問題があります。

まず、婚姻関係が破綻した場合の婚姻費用の分担に関する裁判例を見ると、東京高裁昭和58年12月16日決定が、「婚姻が事実上破綻して別居生活に入ったとしても、離婚しないかぎりは夫婦は互いに婚姻費用分担の義務がある」とした上で、同居している子の監護費用の請求を認めていますが、「夫婦の一方が他方の意思に反して別居を強行し、その後同居の要請にも全く耳をかさず、かつみずから同居生活回復のための真摯な努力を全く行わず、そのために別居生活が継続し、しかも右別居をやむを得ないとするような事情が認められない場合には」「自分自身の生活費にあたる分についての婚姻費用分担請求は権利の濫用として許され」ないとしています。

次に、過去の婚姻費用の請求に関する裁判例を見ると、最高裁昭和40年6月30日決定が、「家庭裁判所が婚姻費用の分担額を決定するに当り、過去に遡って、その額を形成決定することが許されない理由はな」いとし、また、最高裁昭和53年11月14日判決が、「財産分与の額及び方法を定めるについては当事者双方の一切の事情を考慮すべきものである」とした上で、「婚姻継続中における過去の婚姻費用の分担の態様は右事情のひとつにほかならないから、裁判所は、当事者の一方が過当に負担した婚姻費用の清算のための給付をも含めて財産分与の額及び方法を定めることができる」としています。

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2017年6月23日 公布された法令に関するお知らせ

2017-06-23

〇農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター法の一部を改正する法律(平成29年法律 第70号)

〇国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律(平成29年法律 第71号)

〇刑法の一部を改正する法律(平成29年法律 第72号)

〇文化芸術振興基本法の一部を改正する法律(平成29年法律 第73号)

〇農業災害補償法の一部を改正する法律(平成29年法律 第74号)

〇青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律の一部を改正する法律(平成29年法律 第75号)

〇商業捕鯨の実施等のための鯨類科学調査の実施に関する法律(平成29年法律 第76号)

過去に公布された法令に関するお知らせ 取扱分野>>立法の動向>>会社法等

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日本人と外国人の間に生まれた子供の国籍

2017-06-19

子供の国籍の決め方については

①親の国籍を基準とする血統主義と

②親の国籍にかかわらずその国で生まれたものに国籍を与える生地(出生地)主義があります。

そして、日本の国籍法は、「子の出生の時に父又は母が日本国民であるときに」その間で生まれた子は日本の国籍を取得する(国籍法2条1号)と規定して、この点につき(父母両系)血統主義を採用しています。そこで、父と母のいずれかが日本人であれば、その間に生まれた子供は、日本の国籍を取得します。なお、日本人と外国人の間に生まれた子供が日本の国籍を取得する場合、外国人である配偶者の所属する国の法律によって二重国籍になることがありえます。

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日本人の配偶者の帰化

2017-06-05

帰化とは、外国人が日本の国籍を取得する制度です。そして、一般的な帰化においては引き続き5年以上日本に住所を有すること、素行が善良であること、自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができることなどがその要件とされています(国籍法5条1項)が、日本人の配偶者については日本にいる期間に関する要件が緩和されていて、引き続き3年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有していることがその要件とされています(国籍法7条)。なお、法律上は帰化の要件ではありませんが帰化が許可されるかどうかに関しては婚姻期間の長短が影響すると思われます。

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2016年12月14日 公布された法令に関するお知らせ

2016-12-14

 

 

 

 

過去に公布された法令に関するお知らせ 取扱分野>>立法の動向>>会社法等


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