元本債務・利息債務の承認と相殺と債務の承認

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2020-06-15

 時効の中断事由のひとつとして「承認」(民法147条3号、156条)が規定されているところ、どのような行為がこの「承認」にあたるかが問題となります。

 この点、債務の一部の弁済は、債務全体の承認とされます(大審院大正8年12月26日判決)。また、利息の支払いは、元本債務についての承認とされます(大審院昭和3年3月24日判決)。さらに、支払いの猶予や延期の懇請も債務の承認となります(大審院大正10年3月4日判決)。

 一方、他の事情が伴わない限り、相殺の意思表示に対し異議を述べなかったとしても債務を承認したことにはならない(大審院大正10年2月2日判決)し、利息債権についての強制執行に対し異議を述べなかったとしても元本債務を承認したことにはならない(大審院大正11年4月14日判決)とされています。

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