Archive for the ‘ハラスメント’ Category

事業の縮小のため解雇された場合の失業等給付

2020-05-18
 事業の縮小のため勤務先を解雇された場合、要件を充たしていれば失業等給付を支給されます。

そして、その要件は、

①離職による被保険者資格喪失の確認を受けたこと

②労働の意思及び能力を有するにもかかわらず職業に就くことができない状態にあること

③特定受給資格者、特定理由離職者は、原則として、離職の日以前1年間に被保険者が6か月以上あること(雇用保険法13条、14条)で、事業の縮小や廃止などにより解雇された場合は、特定受給資格者となります(同法23条等)。



【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

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いじめと不法行為責任

2020-02-17

 児童・生徒によるいじめについては児童・生徒の不法行為とその親(親権者)の不法行為が問題となります。

1 いじめを行った児童・生徒に不法行為が成立するためには、その児童・生徒に責任能力が備わっていることが必要になります(民法712条)。

 そこで、責任能力に関する裁判例を見ると、小学4年生につき大阪地裁昭和58年1月27日判決が、小学5年生につき最高裁昭和58年6月7日判決が、小学6年生につき長野地裁昭和60年2月25日判決が、それぞれ、責任能力を否定しています。

 また、中学2年生につき東京地裁昭和60年5月31日判決は、責任能力を否定していますが、大阪地裁昭和59年12月25日判決は、責任能力を肯定しています。

2 いじめを行った児童・生徒に責任能力が認められない場合、その親などの親権者は民法714条の不法行為責任を負います。そして、具体的な加害行為について認識がなくても、非行歴等についての認識があれば加害行為を予見することが可能でありそれを回避できたとして監督義務の懈怠を認めた裁判例があります(静岡地裁沼津支部平成13年4月18日判決等)。



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責任無能力者が第三者に加えた損害についての監督者の責任

2020-02-03

 民法714条は、「監督する法定の義務を負う者」「監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者」が、責任無能力者による第三者に対する損害について賠償をすることを定めています。

 そして、この責任の成立には「責任無能力者がその責任を負わない場合」であることが必要とされますが、最高裁昭和49年3月22日判決が「未成年者が責任能力を有する場合であっても監督義務者の義務違反と当該未成年者の不法行為によって生じた結果との間に相当因果関係を認めうるときは、監督義務者につき民法709条に基づく不法行為が成立する」としています。



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携帯電話に関する法規制

2019-11-18

 スマートフォンを含む携帯電話が普段の生活に普及していますが、振り込め詐欺などで利用されるといった問題も生じており、このような問題点に対応するための法律が作られています。

 まず、携帯電話不正利用防止法をあげることができます。携帯電話の不正利用を防止することを狙った法で、契約に際しての本人の確認義務(同法3条)などを定めています。

 また、青少年インターネット環境整備法をあげることができます。青少年を有害情報から守ることを狙った法で、暴力、ポルノ、薬物などに関する情報を有害情報として事業者に対しフイルタリングサービスを提供するなどの義務を課しています。



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インターネット上の名誉毀損と真実性の証明・故意(2019年9月9日分)

2019-10-15

 人の名誉を毀損した場合、名誉毀損罪(刑法230条1項)の成立が考えられますが、公益を図る目的で公共の利害に関する事実を適示した場合には適示した事実が真実であるとの証明があればこれを処罰しないとされています(同法230条の2)。そして、近時、インターネットを介した名誉毀損が問題となるケースが増加しているところ、インターネット上の表現であることがこの真実性の証明や故意の成否に影響するかどうかという問題があります。

 この問題に関する裁判例を見ると、最高裁平成22年3月15日決定が、このような場合でも真実性は合理的な疑いを入れない程度に証明されることが必要で、また、確実な資料・根拠がなければ故意は否定されないとしています。



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不貞行為による不法行為

2018-11-12

 不貞行為は民法上の不法行為とされるところ、どのような行為が不法行為としての不貞行為となるかが問題となります。

 そこで、この問題に関する裁判例を見ると、子を妊娠、出産すること、その子の認知請求することが問題となった事案について東京高裁昭和57年9月30日判決は、「懐胎、出産したことは」「不法行為責任の範囲、程度の大小にかかわる問題であって、別個独立の不法行為自体が生ずるものとみることはできない。そして、一旦非嫡の子が出生した以上、父に対して認知を求めることはその子の権利であるから、・・・認知請求をした行為を違法な行為とみることもできない」と判示しています。

 また、ホステスとの面会が問題となった事案について東京地裁平成21年7月16日判決は、「婚姻関係を破綻に至らせる蓋然性のある交流、接触であるとは認め難く、婚姻共同生活の平和を侵害する蓋然性があるとはいえないから、不法行為に当たらない」と判示しています。

 さらに、愛情表現を含むメールを送ることが問題となった事案について東京地裁平成24年11月28日判決は、「婚姻生活の平穏を害するようなものというべきである」として不法行為の成立を肯定しましたが、東京地裁平成25年3月15日判決は、「婚姻生活を破綻に導くことを殊更意図していたとはいえない」として不法行為の成立を否定しています。

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プライバシーの侵害の成立要件

2018-11-05

 インターネット上の投稿などによるプライバシーの侵害が問題とされるケースが生じているところ、プライバシーの侵害の成立要件が問題となります。

 この点、小説によるプライバシーの侵害が問題となったいわゆる「宴のあと事件」について東京地裁昭和39年9月28判決が、
① 私生活上の事実または私生活上の事実らしく受け取られるおそれのある事柄であること、
② 一般人の感受性を基準にして当該私人の立場に立った場合公開を欲しないであろうと認められる事柄であること、
③ 一般の人々にいまだ知られていない事柄であること、
④ このような公開によって当該私人が実際に不快、不安の念を覚えたこと
をプライバシー侵害の成立要件としています。

そして、その後の裁判例では、上記判決で提示された要件で判断しているものが多いようです。

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労働者の人事異動としての降格

2018-07-17

 企業の中における人事異動として昇進・昇格・降格があるところ、降格が認められるかどうかが裁判上問題となっています。

① 役職の引下げとしての降格について、使用者は、就業規則に特別の根拠がなくても人事権により降格を命じることができる(東京高裁平成21年11月4日判決)とされていますが、退職に追い込むことを意図した降格を権利の濫用とした裁判例(東京地裁平成7年12月4日判決)があります。

② 資格の引下げとしての降格を命じるには、労働者の同意または就業規則・給与規程上の根拠が必要とされています(東京地裁平成8年12月11日決定)。

③ 職務等級の引下げとしての降格を命じるにも、労働者の同意または就業規則上の根拠が必要とされ、東京高裁平成23年12月27日判決は、職務の変更と役割グレードの引下げが分離して運用されている場合は、職務の変更が有効でも役割グレードを一方的に引き下げることはできないとしています。

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企業における教育訓練・能力開発

2018-07-02

 労働者に必要な職業能力を身につけさせるために企業において教育訓練が行われることがありますが、能力開発促進法は、労働者の職業能力の開発・向上に対する援助を事業主の責務とし(同法4条1項)、そのための機会確保措置として業務の遂行の過程内における職業訓練、業務の遂行の過程外における職業訓練等の訓練(同法9条)、労働者が行う職業能力開発の支援(同法10条の2、10条の3)について規定しています。

 また、使用者は、人事権により教育訓練・能力開発の受講を命じることができるとされ、安全衛生・職場規律に関するものなど業務との関連性の認められる受講命令は認められます(東京高裁昭和52年1月26日判決)が、文化・一般教養研修など業務との関連性が乏しい事項に関する受講命令は許されない可能性があります。

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非正規雇用とセクシャル・マタニティーハラスメント

2016-04-11

 職場を労働者にとって働きやすいものにするため、企業によるハラスメント対策が必要になります。

 厚生労働省によれば、全国の労働局に寄せられる男女雇用機会均等法関連の相談のうちセクシャルハラスメント(セクハラ)に関するものは毎年1万件前後で平成26年は1万1289件となっており、平成28年4月7日付け新聞は、非正規労働者など弱い立場の人との地位の差がその背景に有るとの識者の見解を紹介しています。

 また、厚生労働省が平成27年に行った調査によれば、正社員の約2割、派遣労働者の約5割がマタニティーハラスメント(マタハラ)の被害にあっています。

 立法を見ると、マタハラの防止策を企業に義務づける男女雇用機会均等法などの改正案が通常国会で成立し、来年の1月に施行されることになっています。


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最寄り駅;東京メトロ南北線/都営 三田線 「白金高輪駅」 4番出口から直通で徒歩1分
(ご来所には事前の電話予約が必要です。)


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