民法715条、同法709条による使用者・被用者の責任と国家賠償法1条
2020-11-09
民法715条や同法709条によって使用者や被用者が損害賠償責任を負うことがありますが、国や公共団体が国家賠償法1条1項に基づく責任を負う場合に公務員個人に対して直接損害賠償を請求できないとされている(最高裁昭和30年4月19日判決等)ことが上記の責任にどう関係するかが問題となります。
この点に関する裁判例を見ると、国・公共団体以外の者の被用者が第三者に損害を加えたが国・公共団体が同法1条1項に基づく損害賠償責任を負う場合について、最高裁平成19年1月25日判決は、被用者個人が民法709条に基づく損害賠償責任を負わないだけでなく、その使用者も同法715条に基づく損害賠償責任を負わないとしています。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)
←「遺留分の減殺請求」前の記事へ 次の記事へ「民間委託と国家賠償責任」→