不動産の利用と民法570条の瑕疵担保責任

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2018-12-25

 購入したマンション等の不動産に瑕疵があった場合、民法570条の責任が問題になるところ、不動産の利用に関する迷惑行為が同条の「瑕疵」にあたるかどうかが問題になったケースがあります。


 マンションの区分所有者の関係者がマンションに出入りしていた事案につき、東京地裁平成9年7月7日判決は、「建物は継続的に生活する場であるから、その居住環境として通常人にとって平穏な生活を乱すべき環境が売買契約時において当該目的物に一時的ではない属性として備わっている場合には、同条にいう瑕疵にあたる」とした上で、関係者「を多数出入りさせ、更に夏には深夜にわたり大騒ぎし、管理費用を長期間にわたって滞納する等、通常人にとって明らかに住み心地の良さを欠く状態に至っているものと認められ、右状態は、管理組合の努力によっても現在までに解消されていないことに加え、本件売買契約締結前の経緯に照らし、右事情はもはや一時的な状態とはいえないから、本件事情は本件不動産の瑕疵である」と判示しています。



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