Archive for the ‘保証’ Category
民法の債権法の改正
社会の変化に対応するため法律の改正が行われますが、平成26年8月27日付け読売新聞朝刊が「民法 債権 初の抜本改正へ」という表題で法務大臣の諮問機関である法制審議会の民法部会が民法の債権に関する規定の抜本改正案を大筋で了承したと伝えています。
そして、報道によれば、この改正案は、①消滅時効について、業種ごとに期間を1~3年というように定めているのを業種を区別しないで期間を「債権者が請求できると知った時から5年」に延長する②法定利率について、年5%とされているのを年3%に引き下げた上で3年ごとに改訂する変動制を導入する③保証について、保証人になる人の意思の確認を厳格にする④賃貸借契約について、敷金の返還や物件の原状回復義務など借主の責任の範囲に関する規定を置くといったことを内容としています。
民法の債権に関する条文の抜本的な改正は、明治29年に民法が制定されてから初めてのことになります。この改正は、企業間の取引や個人の売買などに大きな影響を及ぼすと思います。
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当事務所内で咲く花
経営者保証に関するガイドライン
中小企業が金融機関から事業資金を借り入れる場合、代表者が保証人になるよう要求されることがありますが、この経営者の個人保証に関して、平成26年2月1日から「経営者保証に関するガイドライン」の適用が開始されました。
このガイドラインでは、①法人と個人が明確に分離されている場合などに経営者の個人保証を求めない、②多額の個人保証を行っていても早期に事業再生や廃業を決断した際に一定の生活費等(従来の自由財産99万円に加え、年齢等に応じて100万円から360万円)を残すことや「華美でない」自宅に住み続けられることなどを検討する、③保証債務の履行時に返済しきれない債務残額は原則として免除することなどを定めることにより、経営者保証の弊害を解消し、経営者による思い切った事業展開や早期事業再生等を実現することを目的としています。
経営者の保証人になることによる負担を軽減するため、このガイドラインの活用が期待されます。
上記内容は、中小企業庁ホームページ(外部リンク)「経営者保証に関するガイドライン」が2月1日より適用開始します」から一部を抜粋して記載しています。
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保証人を保護するための民法改正について
保証契約の類型として根保証契約というものが存在しますが、この契約においては契約締結後に債務者がさらにお金を借りたとしても債権者は保証人と再び保証契約を結ぶ必要はなく、また、保証人に債務が増えたことを報告する義務もありませんので、保証人が知らないうちに、額の大きい借金の保証人になってしまい、主たる債務者の倒産・破産などによって重度の返済の責任を課せられてしまうという問題がありました。
そこで、平成16年12月に一部が改正された民法では上記の根保証契約に関して、①極度額(限度額)を定めること。②保証期間に制限を設けること。③元本確定事由を設けること。④書面で行うこと(なお、これはすべての保証契約が対象です。)。という新たなルールが導入されました。
このように、平成16年において保証人を保護するために民法の改正が行われましたが、平成25年6月に公表された民法の改正に関する中間試案では、さらに、貸金等の債務の根保証契約に関するルールを個人の根保証契約にも適用することや個人の保証人を保護するための規定を新たに設けることが検討されています。
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保証と債務整理
債務整理に至る理由は様々ですが、保証をしたことがそのきっかけとなる場合があります。親しい知人や親族から「迷惑はかけないから」などと言われて保証人になっった結果、多額の請求を受けるようになったというケースは少なくありません。
会社が借り入れをする際に会社の代表者が保証をする場合と上記のように知人や親族から頼まれて保証をする場合の保証人の責任が全く同じというのはおかしな気がしますが、現行法の解釈では両者で異なった扱いをすることは難しいようです。
保証人をつけることが必要になって知人や親族に保証人になるよう頼んだり、また、知人や親族から保証人になるよう頼まれることは誰にでもありうることです。その意味で極めて身近な問題だといえますので、何らかの手当がなされることを期待しています(なお、この点につき、立法によって対応するという動きもあるようです。)。
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債務整理とゴルフ
私の数少ない趣味の中に読書がありますが、現在、ゴルフにまつわる奇妙な話を集めた「ゴルフ奇譚集」(ジャン・レイ著、白水社刊)を読んでいます。そこで、この本で面白いと思った「夜鷹のボール(ザ・ナイトジャー・ボール)」という話を以下で簡単に紹介します。
ぎこちない動作ですばらしい結果を出すあるゴルファーのプレーを見ていたロイ・クレインは、このゴルファーのクラブがかすりもしなかったにもかかわらずボールが奇妙に跳ねて二フィートほど浮き上がってから飛び去るのを目撃した。そして、キャディーを使ってこのボールを手に入れたロイ・クレインがこのボールを調べると、その中には奇妙でうす気味悪いものが入っていた・・・。
私は、これまで債務整理の案件を多数扱ってきましたが、借金が増えて債務整理が必要になる原因はさまざまです。不景気による収入減、勤務先の倒産、投資の失敗、高価なブランド品の購入、競馬・競輪・パチンコ、エステ・・・、いくつか思い浮かびますが、ゴルフが原因で借金を増やした方は私が担当した案件に関してはいらっしゃらなかったようです。
ゴルフにはお金がかかる(ゴルフに詳しくない私の単なるイメージですが)上、上記の本の解説に書かれているように「ゴルフを愛好すれば、ゴルフの魔力にとり憑かれてしまうしかない」のであれば、ゴルフにお金をつぎ込んで借金を増やす人がいてもおかしくない気がしますが・・・・。
上記の本は現在絶版となっていて入手しづらいようですが、興味を持たれた方は古本屋などで探して御一読ください。
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