Archive for the ‘債権回収’ Category

破産手続きにおける否認権

2016-02-08

   否認権とは、破産手続開始決定が出る前の破産者による行為の効力を覆す破産管財人に認められた権能です。債務者であっても、その財産を贈与したり廉価で売却することは本来自由です。また、債務者が弁済をすることはその義務です。

   しかしながら、債務者の支払能力が不足しているときにその財産の贈与や廉価での売却を認めると責任財産の減少により債権者全体の利益を害します。また、債務者の支払能力が不足しているときに特定の債権者に対する弁済を認めると他の債権者との平等を害します。

   そこで、責任財産から失われた財産を破産財団に回復し、破産債権者に対する公平な配当を可能にするため、前者のように①債権者全体に対する責任財産を減少させる詐害行為と後者のように②債権者平等に反する偏頗行為の効力を否定する否認権が、破産手続において破産管財人によって行使されることがあります。


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不動産の引渡し、明渡しの強制執行と明渡しの催告

2015-11-02

   強制執行のひとつとして、執行官が債務者による不動産に対する占有を解いて債権者にその占有を取得させる不動産の引渡し、明渡しの強制執行があります。そして、この強制執行を開始することが出来るとき、執行官は、明渡しの催告をすることが出来ます。

   執行官は、明渡しの催告をしたこと、引渡しの期限、占有移転が禁止されていることを公示します。そして、この催告が行われた後、債務者は、債権者以外の人に占有を移転することが出来ず、引渡しの期限が経過するまでに債務者以外の人に占有が移転した場合には、占有が移転した人に対して承継執行文の付与なしで強制執行をすることが出来ます。


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セミナー②民法(債権法)改正がもたらす契約実務への影響

2015-05-19

   民法の契約に関する規定の見直しが進んでおりますところ、平成26年8月26日に「民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案」が決定されました。そこで、上記仮案を素材にして、この改正の日常生活や経済活動への影響を検討する民法(債権法)改正に関するセミナー(全6回)を以下のとおり開催します。


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消滅時効期間とその起算点

2015-05-18

   企業法務において管理する債権の時効消滅の防止が問題になることがありますが、適切に対処するためには消滅時効期間とその起算点の理解がまず必要になります。

   債権の消滅時効期間については民法・商法が定めていて、原則的な消滅時効期間は、民事債権については10年、商事債権は5年とされています。また、例外的な消滅時効期間が民法168条から民法174条までに定められています。


   消滅時効の起算点については民法が「権利を行使することができる時」と定めています。そして、権利の行使に事実上の障害があっても法律上の障害がなければ「権利を行使することができる」というのが原則的な取り扱いですが、「単にその権利の行使につき法律上の障害がないというだけではなく、さらに権利の性質上、その権利行使が現実に期待のできるものであることをも必要と解する」と述べている判例(最高裁昭和45年7月15日大法廷判決)がありますので、法律上の障害がなくても、権利の行使を現実に期待出来ない特段の事情がある場合には、その特段の事情がなくなるまで消滅時効は進行しないということになります。


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債権管理と再度の時効中断

2015-03-30

   企業法務における債権管理として、その管理する債権の時効消滅を防止する必要があります。そして、消滅時効が進行する場合にその完成を阻止して時効消滅を防止する制度として消滅時効の中断が存在し、民法は、①請求②差押え・仮差押え・仮処分③承認を消滅時効の中断事由としています。

   このような消滅時効を中断させる措置を講じることによって、債権の時効消滅を防止することが出来ますが、以上の中断事由によって消滅時効の中断の効力が生じた場合でも、中断事由が終了したときから消滅時効は再び進行しますので、再度の消滅時効の中断が必要になる場合があります。

   この点、債務者に対して金銭の支払いを求める訴訟を提起して給付判決を得ている債権者が消滅時効の中断のために再度訴訟を提起することが可能であるのか疑問が生じますが、判例は「確定判決アリタルトキト雖他ニ時効中断ノ方法ナキトキハ再訴ノ提起ハ之ヲ許スヘキモノトス」として給付判決を得ている場合でも再度訴訟を提起することは可能としています(大審院昭和6年11月24日)。債権の時効管理においては、その消滅時効期間や起算点に加えて、中断事由についても十分な理解が必要となります。


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お金に関する無料法律相談のお知らせ

2015-03-27

   お金に関して悩まれているご本人又はそのご家族で且つ来所のできる方を対象にして、当事務所において、お金に関する法律相談を無料で行います。法人、個人を問いません。また、土・日・祝日も行っておりますので、お気軽にお電話ください。

この法律相談では問題の解決に役立つ情報を提供し、
・貸したお金の回収方法
・借金による生活破たんを避ける方法
など、お金に関する悩みの適切な解決方法を各々の実情を検討しながら見つけていきます。

   期間 平成27年3月27日(金)~平成27年4月10日(金)

   利用の方法

   上記期間中の午前8時30分~午後11時までの間に当サイト上部「お問い合わせ」をよく読んで受付を終了させてください。


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賃貸借契約の解除と賃借人の破産・民事再生

2015-03-02

   賃貸借契約において、賃借人が破産や民事再生の申立てを行うことを契約の解除事由として定めることがありますが、賃借人に不利な特約を無効とする借地借家法30条などがあることから、このような定めに基づく賃貸借契約の解除が認められるかどうかが問題となります。

   この点、破産に関するものですが、最高裁昭和43年11月21日判決において賃借人が破産宣告を受けた場合に直ちに解除出来るという特約は無効とされていますので、上記のような定めに基づく賃貸借契約の解除は認められないと思われます。賃貸借契約においても、後日の紛争を避けるために契約条項の有効性を十分に検討する必要があります。


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権利の実現と仮差押え・仮処分(民事保全制度)

2015-01-12

   裁判で勝訴判決を得ると強制執行が可能になりますが、それまでに財産を処分されたり隠されたりするとこの強制執行が難しくなってしまいます。また、判決が出るのを待っていたのでは生活に困窮してしまうような場合も生じます。そこで、このような事態を避けるために民事保全制度が存在します。この民事保全制度は、

問題となっている権利・権利関係やその目的に応じてそのいずれかを利用することになります。上記の機能に加えて、紛争の早期解決を促すこともありますので、その利用価値は極めて大きいと言うことが出来ます。


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企業の(再建型)法的整理とM&A等の注意点

2014-10-20

   企業の法的整理における会社更生・民事再生・会社整理といった再建型手続きには、法定の要件を満たす債権者の同意を得れば反対債権者に対しても債務免除の効果を強制できるというメリットがあり、企業の再建を可能にします。

   反面、法的整理を行うことによって・「倒産」という企業イメージができてしまい事業価値が低下する
・取引先からの取引拒絶や連鎖倒産等の可能性が高まるというデメリットがあります。

   再建型手続きを利用する企業に有望な事業が隠れていることがありますが、これに着目しスポンサーとなることやM&A・当該事業の譲り受け等を検討する場合、さまざまなリスクを念頭に置かなければなりません。


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簡易・迅速な債権回収の手段としての支払督促

2014-09-16

   債権者が債務者の財産に対して差押え等の強制執行をしようとする場合、公正証書などが無ければ裁判をして確定判決を取得するというのが基本的な流れとなりますが、これに代わる簡易・迅速な手続きとして支払督促が存在します。

   支払督促とは、金銭の支払い等が債権の内容である場合に債権者からの申立てに基づいて債務者の住所地を管轄する簡易裁判所の書記官が支払督促を発するという手続きです。そして、この支払督促が債務者に送達されてから2週間以内に適法な異議申立てがあれば通常の裁判に移行しますが、そうでなければ債権者の申立により仮執行宣言をつけることによって強制執行が可能になります。

   支払督促は金融業者によってよく利用されていますが、個人であってもその債権を回収する手段としてこれを利用することが可能です。


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