Archive for the ‘お知らせ’ Category
トピックスの表示方法の変更について
日頃からひらま総合法律事務所ウェブサイトをご覧いただいている皆様に感謝を申し上げます。当ウェブサイトホームページにおいて、毎週月曜日に更新しているCURRENT TOPICS トピックスの内容の一部をお知らせすることができるように表示方法を変更しました。
引き続き、当ウェブサイトのご愛嬌の程よろしくお願い申し上げます。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

当事務所内で咲く花
取締役等の役員の任務懈怠による損害賠償責任
会社において、取締役などの役員がその任務を怠ったときはこれによって生じた損害を賠償する責任を負うとされています(会社法423条)。そして、取締役が違法な行為を積極的に行っていなくても、他の取締役について十分な監視をしなかったという監視義務違反を理由として責任を問われることがあります。
この点に関する裁判例を見ると、大阪地裁平成24年6月29日判決は、土壌環境基準値を大幅に超える六価クロムが検出された土壌埋め戻し材について、その開発、生産の担当でも実行本部の構成員でもない取締役は、担当取締役の職務執行が違法であることを疑わせる特段の事情が存在しない限り、担当取締役の職務執行が適法であると信頼すれば足り、基本的に担当取締役が土壌埋め戻し材の想定される用途に応じた安全性の調査をしたかどうかなどを監視する義務を負うものではないとしています。
これに対し、東京地裁平成24年9月7日判決は、違法な業務執行が行われないよう会社内の業務執行態勢を整備すべき職務上の義務を代表取締役は負っているところ、違法な業務を行う方針が債権管理部長の最終決済により決定されたにとどまり代表取締役はこの件の意思決定に直接関与しなかったことが認められたので、慎重な法令遵守の要求に応えるだけの業務執行態勢が整備されていなかったとして取締役の責任を認めています。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

撮影場所 – 地下鉄内 (ワシントンD.C. コロンビア特別区)
職務等級の引下げ
企業内での職務を等級に分類して等級ごとに賃金(基本給・職務給)を決める制度を職務等級制度といいます。そして、職務等級の引下げは賃金の不利益変更をもたらすため、使用者による一方的な引下げは許されず、労働者の同意または就業規則上の根拠規定が必要とされます。
そこで、この点が問題となった裁判例を見ると、産前産後休業・育児休業を取得した後に短時間勤務を希望した従業員の職務を軽度のものに変更するのに伴い役割グレードを引下げ、年棒を減額したケースにつき東京高裁平成23年12月27日判決が、職務の変更と役割グレードの引下げが連動せず運用されている場合には、職務の変更が有効であるとしても役割グレードを一方的に引下げることは出来ないと判示しています。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

当事務所内で咲く花
会社についての破産手続の開始決定と取締役の地位
会社の取締役の終任事由としては、
- 任期の満了
- 欠格事由の発生
- 辞任
- 解任
- 会社の解散
- 委任の法定終了事由
がありますが、会社について破産手続開始決定があった場合に取締役がその地位を当然に去るのかどうかという問題については争いがあります。
この点、従来の裁判例は、地位喪失説(最高裁昭和43年3月15日判決)と地位残存説(大審院大正14年1月26日判決、最高裁平成16年6月10日判決)に分かれていましたが、最高裁平成21年4月17日判決は、会社が破産手続開始決定を受けた場合、破産財団についての管理処分権限は破産管財人に帰属しますが、役員の選任又は解任のような破産財団に関する管理処分権限と無関係な会社組織に係る行為等は、破産管財人の権限に属するものではなく、破産者たる会社が自ら行うことが出来るというべきであり、会社につき破産手続開始決定があっても直ちに会社と取締役又は監査役との委任関係は終了するものではないので、破産手続が開始した当時の取締役らは、破産手続の開始によりその地位を当然には失わず、会社組織に係る行為等については取締役らとしての権限を行使出来ると判示しています。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

当事務所内で咲く花
新しい検索機能の追加のお知らせ
日頃からひらま総合法律事務所ウェブサイトをご覧いただいている皆様に感謝を申し上げます。
当ウェブサイト右側のサイドバー最上部において、相談したいキーワードに関連したトピックスを検索できる「ご相談のキーワードで検索」機能をあらたに追加しましたのでお知らせします。
引き続き、当ウェブサイトのご愛嬌の程よろしくお願い申し上げます。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

当事務所内で咲く花
株式の価格の評価方法
株式会社においては、株式の内容を変える定款変更に反対する株主に会社に対して株式の買取請求をすることが認められており(会社法116条)、また、譲渡制限のある株式の譲渡の承認を得られなかった株主に会社や指定買取人に株式の買取請求をすることが認められています(会社法140条)が、このような場合にはその売買価格の評価方法が問題となります。
この評価方法としては、
- 市場の価値を基準にする市場評価法
- 会社の資産を基準にする資産価値法
- 会社が生み出す価値を基準にする資本還元法
- 他の会社を基準にする比準法
などがありますが、裁判所はこれらの方法を併用しているようで、福岡高裁平成21年5月15日判決は、「各評価方法を概観しただけでも、それぞれ一長一短があることが明らかで、結局は、対象会社の特性に応じた株価算定をするしかないのであるが、ひとつの評価方法だけを選択して算出した場合、上記で指摘された短所が増幅される危険があるので、対象会社に適合すると思われる複数の算定方式を適切な割合で併用することが相当である」と判示しています。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

当事務所内で咲く花
2017 新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆様におかれましてはつつがなく新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
2016年はクライアント様等との絆がより堅固なものとなる多くの機会に恵まれました。
改めまして感謝を申し上げます。
2017年もひらま総合法律事務所はクライアント様等に対する法的な支援とサービスの提供に力を注ぎ、良好な関係が更に強化されるよう、引き続きクライアントファーストで取り組んでいきたいと思います。
それでは、皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

当事務所内で咲く花
2016年12月26日 公布された法令に関するお知らせ
- 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律(平成28年法律 第114号)
- 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(平成28年法律 第115号)
過去に公布された法令に関するお知らせ 取扱分野>>立法の動向>>会社法等
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

撮影場所 – リバティ・ベル・センター (ペンシルバニア州フィラデルフィア)
取締役の責任を限定する経営判断の原則
取締役による経営判断の結果として会社が損害を被った場合に善管注意義務違反として損害賠償責任を負うことがありますが、経営の専門家である取締役が会社のために誠実に判断したがその判断が裏目に出た場合まで責任を問うことになると取締役の経営を萎縮させるおそれがあります。そこで、アメリカでは裁判所が取締役の判断を尊重する「経営判断の原則」が認められており、我が国においてもこの考え方を採用すべきとする見解が存在します。
そこで、経営判断に関して取締役の責任が問題となった近時の裁判例を見ると、最高裁平成22年7月15日判決は、事業再編計画の策定は、完全子会社とすることのメリットの評価を含め、将来予測にわたる経営上の専門的判断に委ねられているとし、この場合における株式取得の方法や価格についても取締役が株式の評価額のほか取得の必要性、株式の取得を円滑に進める必要性の程度等をも総合考慮して決定することが出来、その決定の過程、内容に著しく不合理な点がない限り、取締役としての善管注意義務に違反するものではないとして取締役の責任を否定しています。
これに対し、名古屋高裁平成25年3月28日判決は、金銭を払い込んだ会社の経営破綻によって償還を受けられなかったという事案につき、気分ひとつで約定された償還を履行しないことがあり得るような人物が支配する会社に対し、何らの担保もなくして更に15億円ものコマーシャルペーパーを引き受けることは、およそ経営の意思決定に参画する者の行動としては自殺的行為としか評価出来ないと言って取締役の責任を認めています。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

撮影場所 – リバティ・ベル・センター (ペンシルバニア州フィラデルフィア)
2016 Merry Christmas
Merry Christmas!
I pray that today is a day of happiness and good health.