抵当不動産についての賃借権の時効取得
抵当不動産につき取得時効に必要な占有をする者が生じた場合,抵当権はこれによって消滅する(民法397条)とされているところ,賃借権との関係が問題となることがあります。
抵当権の設定後,賃借人が賃借権の時効取得に必要とされる期間当該不動産を継続して用益した場合について,最高裁平成23年1月23日判決は,「抵当権の目的不動産につき賃借権を有する者は,当該抵当権の設定登記に先立って対抗要件を具備しなければ,当該抵当権を消滅させる競売や公売により目的 不動産を買い受けた者に対し,賃借権を対抗することができないのが原則である。 このことは,抵当権の設定登記後にその目的不動産について賃借権を時効により取得した者があったとしても,異なるところはないというべきである。したがって,不動産につき賃借権を有する者がその対抗要件を具備しない間に,当該不動産に抵当権が設定されてその旨の登記がされた場合,上記の者は,上記登記後,賃借権の時効取得に必要とされる期間,当該不動産を継続的に用益したとしても,競売又は公売により当該不動産を買い受けた者に対し,賃借権を時効により取得したと主張して,これを対抗することはできない」「所論引用の上記判例は,不動産の取得の登記をした者と上記登記後に当該不動産を時効取得に要する期間占有を継続した者との間における相容れない権利の得喪にかかわるものであり,そのような関係にない抵当権者と賃借権者との間の関係に係る本件とは事案を異にする」として,競売又は公売により当該不動産を買い受けた者に対し賃借権の時効取得を対抗できないと判示しています。
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