強姦罪等の個人の性的自由に対する罪に関する法改正

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2019-10-07

 2017年の法改正により、監護者わいせつ及び監護者性交等罪(刑法179条)が新設されるとともに集団強姦罪及び準集団強姦罪とその致死傷罪が廃止され、また、強姦罪が行為態様を「性交」等とし被害者を女子に限定しない強制性交等罪に改められ、その刑の下限が3年から5年に引き上げられました(同法177条)。さらに、その処罰を被害者の意思に委ねることにする親告罪の規定(同法180条)が削除されました。

 監護者わいせつ及び監護者性交等罪は、父母等の18歳未満の者を現に監護する者が18歳未満の者に対しわいせつな行為や性交等をしたことを対象としています。

 また、強制性交等罪は、行為態様を「性交」等とし、被害者を女子に限定していません。なお、婚姻ないし内縁関係にある男女の間でも本罪が成立するかという問題がありますが、裁判例を見ると広島高裁松江支部昭和62年6月18日判決が、「婚姻中夫婦が互いに性交渉を求めかつこれに応ずべき関係にある」としながら、別居中の夫が第三者とともに妻を輪姦したという事案につき強姦罪の成立を認め、また、東京高裁平成19年9月26日判決が、関係が破綻していた夫婦に関する事案につき夫にも強姦罪が成立しうるとしています。



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