騒音による生活妨害についての不法行為責任
2020-02-10
平穏な生活を侵害(生活妨害)するものとして騒音があるところ、この騒音による被害について不法行為の成否をどのように判断するかという問題があります。
この問題に関する裁判例を見ると、工場の騒音等に基づいて、近隣住民が操業の差し止めと損害賠償を請求した事案に関し、最高裁平成6年3月24日判決が、「工場等の操業に伴う騒音、粉じんによる被害が、第三者に対する関係において、違法な権利侵害ないし利益侵害になるかどうかは、侵害行為の態様、侵害の程度、被侵害利益の性質と内容、当該工場等の所在地の地域環境、侵害行為の開始とその後の継続の経過及び状況、その間に採られた被害の防止に関する措置の有無及びその内容、効果等の諸般の事情を総合的に考察して、被害が一般社会生活上受任すべき程度を超えるものかどうかによって決すべきである」と判示しています。
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