養育費を請求しないという合意の効力
2020-11-24
離婚する夫婦に子供がいる場合、子供の養育費の扱いが問題となるところ、監護親になる側が以後養育費を一切請求しないとか一定額を受領した上で以後養育費を一切請求しないといった合意をすることがあります。
この合意が問題となった裁判例を見ると、父母の間の合意は扶養料算定の一事情とすることができるが子を拘束しないとするもの(東京高裁昭和38年10月7日決定)や父母の間の合意は債権的な効力を持つにすぎないとして子を拘束しないとするもの(札幌高裁昭和51年5月31日決定)があります。
一方、事情の変更がない限り、父母の間の合意は子を拘束するとするもの(札幌高裁昭和51年5月31日決定)もあります。
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