株式の価格の評価方法
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2017-01-02
株式会社においては、株式の内容を変える定款変更に反対する株主に会社に対して株式の買取請求をすることが認められており(会社法116条)、また、譲渡制限のある株式の譲渡の承認を得られなかった株主に会社や指定買取人に株式の買取請求をすることが認められています(会社法140条)が、このような場合にはその売買価格の評価方法が問題となります。
この評価方法としては、
- 市場の価値を基準にする市場評価法
- 会社の資産を基準にする資産価値法
- 会社が生み出す価値を基準にする資本還元法
- 他の会社を基準にする比準法
などがありますが、裁判所はこれらの方法を併用しているようで、福岡高裁平成21年5月15日判決は、「各評価方法を概観しただけでも、それぞれ一長一短があることが明らかで、結局は、対象会社の特性に応じた株価算定をするしかないのであるが、ひとつの評価方法だけを選択して算出した場合、上記で指摘された短所が増幅される危険があるので、対象会社に適合すると思われる複数の算定方式を適切な割合で併用することが相当である」と判示しています。
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