犯人の処罰を求めるための告訴・告発
2017-05-29
告訴は、犯罪の被害者などの告訴権者が捜査機関に対して犯罪事実を申告し、その犯人の処罰を求める意思表示です(刑事訴訟法230条等)。そして、個人だけでなく会社などの法人や法人格のない社団・財団でも被害者として告訴権者になると考えられており、会社などが被害者として告訴をする場合、代表者が行うものとされています(大審院昭和11年7月2日判決)。
一方、告発は、告訴権者と犯人を除く第三者が捜査機関に対して犯罪事実を申告し、その処罰を求める意思表示です。そして、告発については、およそ犯罪があると考えるときは何人でも告発ができる(刑事訴訟法239条1項)とされていますが、一定の犯罪については特定の者の告発がなければ訴訟条件を満たさないとされています。
告訴も告発も捜査機関に対して犯罪事実を申告し犯人の処罰を求めるもので、その違いはその主体の点にあります。なお、犯罪事実を申告するものとして被害届、被害顛末書といった書面が作成されることがありますが、犯人の処罰を求める意思表示を含まないという点で告訴、告発とは区別されます。
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