所有権留保における買主側の第三者と売主の関係

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2026-01-26

 売買契約において所有権留保が行われたときに当事者以外の第三者が登場した場合,その対外的効力が問題となります。

 所有権留保における買主に再生手続きが開始した場合の対外的効力が問題となった最高裁平成22年6月4日判決は,留保した所有権に基づく別除権について,「本件三者契約は,販売会社において留保していた所有権が代位により被上告人に移転することを確認したものではなく,被上告人が,本件立替金等債権を担保するために,販売会社から本件自動車の所有権の移転を受け,これを留保することを合意したものと解するのが相当であり,被上告人が別除権として行使し得るのは,本件立替金等債権を担保するために留保された上記所有権であると解すべきである。すなわち,被上告人は,本件三者契約により,上告人に対して本件残代金相当額にとどまらず手数料額をも含む本件立替金等債権を取得するところ,同契約においては,本件立替金等債務が完済されるまで本件自動車の所有権が被上告人に留保されることや,上告人が本件立替金等債務につき期限の利益を失い,本件自動車を被上告人に引き渡したときは,被上告人は,その評価額をもって,本件立替金等債務に充当することが合意されているのであって,被上告人が販売会社から移転を受けて留保する所有権が,本件立替金等債権を担保するためのものであることは明らかである。立替払の結果,販売会社が留保していた所有権が代位により被上告人に移転するというのみでは,本件残代金相当額の限度で債権が担保されるにすぎないことになり,本件三者契約における当事者の合理的意思に反するものといわざるを得ない。そして,再生手続が開始した場合において再生債務者の財産について特定の担保権を有する者の別除権の行使が認められるためには,個別の権利行使が禁止される一般債権者と再生手続によらないで別除権を行使することができる債権者との衡平を図るなどの趣旨から,原則として再生手続開始の時点で当該特定の担保権につき登記,登録等を具備している必要があるのであって(民事再生法45条参照),本件自動車につき,再生手続開始の時点で被上告人を所有者とする登録がされていない限り,販売会社を所有者とする登録がされていても,被上告人が,本件立替金等債権を担保するために本件三者契約に基づき留保した所有権を別除権として行使することは許されない」として別除権の行使は否定されると判示しています。


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