労働協約の改訂による労働条件の不利益変更の規範的効力
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2022-10-23
労働協約の改訂によって従来よりも労働者にとって不利な労働条件が定められることがありますが,このような場合に労働協約の規範的効力(労働組合法16条)が問題とされることがあります。
この問題に関する裁判例を見ると,定年及び退職金の算定方法を労働者に不利益に変更する労働協約について,最高裁平成9年3月27日判決が,「これにより上告人が受ける不利益は決して小さいものではないが,同協約が締結されるに至った以上の経緯,当時の被上告会社の経営状態,同協約に定められた基準の全体としての合理性に照らせば,同協約が特定の又は一部の組合員を殊更不利益に取り扱うことを目的として締結されたなど労働組合の目的を逸脱して締結されたものとはいえず,その規範的効力を否定すべき理由はない」としています。
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