会社分割における労働契約の承継

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2022-04-11

   会社分割においては、その事業に「主として従事する労働者」であって分割契約または分割計画に氏名が記載された者であるか、一定期間内に異議を申し出たかどうか等により労働契約の承継の有無が決まるとされています(労働契約承継法2条1項1号、3条、4条1項4項、5条1項3項)。

   この労働契約の承継の効力について、最高裁平成22年7月12日判決は、労働契約の承継のいかんが労働者の地位に重大な変更をもたらし得るものであることから、分割会社が分割計画書を作成するに先立ち、承継される営業に従事する個々の労働者との間で協議を行わせ当該労働者の希望等をも踏まえつつ分割会社に承継の判断をさせることによって、労働者の保護を図ろうとする5条協議の趣旨からすると、承継法3条に基づき労働契約が承継対象となった特定の労働者との関係において5条協議が全く行われなかった場合及び5条協議が行われた場合であっても、その際の分割会社からの説明や協議の内容が著しく不十分で法が5条協議を求めた趣旨に反することが明らかな場合、当該労働者は承継法3条の定める労働契約承継の効力を争うことができるとしています。


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