期間の定めのある労働契約における期間途中の解雇

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2022-09-19

   使用者は,期間の定めのある労働契約において,やむを得ない事由がある場合でなければ労働者を解雇することができない(民法628条,労働契約法17条1項)とされていることから,やむを得ない事由が認められて期間途中の解雇ができるかどうかが問題となることがあります。

   この期間途中の解雇に関する裁判例を見ると,福岡高裁平成14年9月18日決定は,期間の定めのある労働契約は,民法628条によりやむを得ない事由があるときに限り期間内解除ができるにとどまり,就業規則の解雇事由の解釈に当たっても雇用期間の中途でなされなければならないほどのやむを得ない事由の発生が必要であるとしています。また,宇都宮地裁栃木支部平成21年4月28日決定は,本条1項の「やむを得ない事由」は期間の定めのない労働契約の解雇の有効要件である「客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合」よりも厳格なものであるとしています。


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