8月, 2020年

地代借賃増減請求事件における調停前置主義

2020-08-31

 借地借家法11条の地代若しくは土地の借賃の額の増減の請求や同法32条の建物の借賃の額の増減の請求に関する事件について訴えを提起しようとする者は、まず調停の申立てしなければならない(調停前置主義)とされ(民事調停法24条1項)、同項の事件について調停の申立てをすることなく訴えが提起された場合に受訴裁判所はその事件を調停に付さなければならないとされています(同法24条2項本文)。

 このように地代借賃増減請求事件において調停前置主義が採用されているのは、少額訴訟が多いことや専門的な知識経験を有する調停委員の活用の必要性などに鑑み、訴訟による前にまず調停手続きを活用するのが好ましいためなどと言われています。

 なお、受訴裁判所が事件を調停に付することを適当でないと認めるときはこの限りではないとして(同法24条2項但書)、調停前置主義の例外を認めています。

【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

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時効の利益の放棄と時効の完成の事実の認識

2020-08-24

 「時効の利益は、あらかじめ放棄することができない」と規定する民法146条の反対解釈から時効完成後の時効の利益の放棄は認められるとされているところ、この時効の利益の放棄といえるには時効の完成の事実の認識が必要かどうかという問題があります。

 この問題に関する裁判例を見ると、大審院大正4年3月11日判決や最高裁昭和35年6月23日判決などは、時効の利益の放棄には時効の完成の事実の認識が必要とした上で、時効の主張は時効の完成の事実を知ってこれをしたものと推定すると判示していましたが、最高裁昭和41年4月20日判決は、「時効完成の事実を知らなかったときでも、爾後その債務についてその完成した消滅時効の援用をすることは許されない」「けだし、時効の完成後、債務者が債務の承認をすることは、時効による債務消滅の主張と相容れない行為であり、相手方においても債務者はもはや時効の援用をしない趣旨であると考えるであろうから、その後においては債務者に時効の援用を認めないものと解するのが、信義則に照らし、相当である」と判示しています。

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裁判所による書類の送達

2020-08-18

裁判所が当事者その他の訴訟関係人に一定の方式により書類を交付する行為を送達と言います。

 送達は、送達名宛人に交付して行ない(交付送達、民事訴訟法101条)ますが、交付送達ができない場合は書留郵便で所定の場所宛に発送します(郵便に付する送達、同法107条)。そして、送達場所が不明など一定の場合には公示送達が認められます(同法110条)。

 名宛人や方法を誤ると送達は無効となります。

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裁判の期日における当事者の欠席

2020-08-11

 裁判の期日に当事者の一方ないし双方が欠席した場合に訴訟の促進や出席した当事者の利益を図るため、民事訴訟法はさまざまな規定を置いています。

 ①最初の口頭弁論期日に一方当事者が欠席した場合には同法158条が適用され、欠席者が提出していた準備書面等に記載した事項を期日に陳述したものとみなし、出席者の弁論とつきあわせて審理を進めます。

 ②続行期日に一方当事者が欠席した場合には同法158条の適用はありません(なお、簡易裁判所では続行期日でも同法158条が適用されます(同法277条)。

 ③期日に当事者双方が欠席した場合には同法263条が適用され、一月以内に期日指定の申立てをしないと取下擬制を認め、また、一月以内に期日指定の申立てをしても連続して2回その期日に欠席すると取下擬制を認めています。

 ④同法244条は、当事者の双方または一方が口頭弁論期日に欠席した場合には「審理の現状及び当事者の訴訟追行の状況を考慮して相当と認めるとき」には口頭弁論を終結して終局判決ができるとしています(ただし、一方当事者が欠席した場合に口頭弁論を終結して終局判決ができるのは出席した当事者の申出のあるときとしています)。

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2020 夏季休業のお知らせ Schedule the summer holidays

2020-08-10

当事務所の夏季休業日を以下のとおりお知らせします。

令和2年8月13日(木) ~ 同年同月17日(月)まで 終日休業

よろしくお願いします。

Our office will be closed for summer holidays during the following period:

From August 13th, 2020 to August 17th, 2020

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時効の中断事由としての差押え、仮差押え、仮処分

2020-08-03

 時効の中断事由として、差押え、仮差押え、仮処分が規定されている(民法154条等)ところ、差押え等によって時効中断の効力が生じるのはいつか、また、時効中断の効力はいつまで続くのかという問題があります。

 まず、差押え等によって時効中断の効力が生じるのはいつかという問題に関する裁判例を見ると、動産執行に関し、最高裁昭和59年4月24日判決は、債権者が執行官に対し執行の申立をした時としていますが、金銭執行に関し、最高裁昭和43年3月29日判決は、債務名義に表示の住所に執行債務者が所在しないために執行が不能に終わった場合には、同金銭債権について時効中断の効力は生じないとしています。

 次に、時効中断の効力はいつまで続くのかという問題に関する裁判例を見ると、仮差押えに関し、最高裁平成10年11月24日判決は、仮差押えの執行保全の効力が存続する間は継続し、被保全債権につき本案の勝訴判決が確定しても仮差押えによる時効中断の効力が消滅するものではないとしています。また、最高裁平成6年6月21日判決は、仮差押解放金の供託により仮差押執行が取り消されても時効中断の効力は継続するとしています。

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