不動産の使用借権の喪失に基づく損害の評価
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2020-04-20
他人の不動産を利用する権利として賃借権や使用借権がありますが、使用借権の喪失による損害の評価が問題になることがあります。そこで、この問題に関する裁判例を見ると、土地上の建物が焼失したことによって土地の使用借権を喪失した事案に関し、最高裁平成6年10月11日判決が、「特別の事情のない限り、右土地使用に係る経済的利益の喪失による損害が発生するものというべきであり、また、右経済的利益が通常は建物の本体のみの価格(建物の再構築価格から経年による減価分を控除した価格)に含まれるということはできない」「少なくとも、焼失時の本件建物の本体の価格と本件土地使用に係る経済的利益に相当する額との合計額を本件建物の焼失による損害として被上告人に請求することができる」と判示しています。
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