相続の廃除原因となる被相続人に対する虐待、重大な侮辱、著しい非行

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2022-03-14

   民法892条は、①被相続人に対する虐待、重大な侮辱と②推定相続人の著しい非行を相続人が相続から廃除される事由としています。

   この相続の廃除事由を認めた裁判例として、東京高裁平成4年12月11日決定は、本条にいう虐待又は重大な侮辱は、被相続人に対し精神的苦痛を与え又はその名誉を害する行為であって、それにより被相続人と当該相続人との家族的協同生活関係が破壊されその修復を著しく困難ならしめるものをも含むとし、非行を繰り返した当該相続人が暴力団の一員であった者と婚姻し、父母が婚姻に反対であることを知悉していながら、披露宴の招待状に招待者として父の名を印し父母の知人等に送付した行為はこれに当たるとしています。

   なお、廃除事由が本条所定の事由に限られるかについて、名古屋高裁金沢支部昭和60年7月22日決定は、「右規定は一種の一般条項であるから廃除事由としては、虐待、侮辱行為に限定されず、そのほか遺留分を失うことが相当と判断される程度の有責行為であればその種類、内容は問わない」「廃除事由は、抽象的には、相続的共同関係を破壊するに足りる相続人の被相続人に対する重大な非行一般の趣旨に解することができ」としています。


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