定年後の再雇用

記事カテゴリー:お知らせ, ブログ, 個人法務, 経営, 雇用・労働

2022-03-22

   労働契約の成立する場合として新規採用の他に再雇用の場合があります。

   この再雇用が問題となった裁判例を見ると、労働契約の成立時期に関し最高裁昭和51年3月8日判決は、定年年齢到達後も「業務の都合によって会社が特に必要と認めた場合は嘱託として再雇用することがある」との就業規則の規定の下に定年退職後も特段の欠格事由のない限り当該労働者を直ちに嘱託として再雇用するとの労働慣行が確立している場合、営業成績や健康状態で特段の欠格事由のない労働者については定年退職した日の翌日に再雇用契約が成立したものといえるとしています。

   なお、65歳までの雇用確保措置を定める高年法9条に関し、大阪高裁平成21年11月27日判決は、同法の改正経緯を踏まえると、事業主が転籍型の継続雇用制度を採用する場合、事業主と転籍先との間に同一企業グループの関係が存在するとともに転籍後も高年齢者の雇用が確保されるような関係性が認められなければならないと解するのが相当である。これらの関係性が認められる本件制度は同条1項2号で定める継続雇用制度に適合するものであり、事業主に同号違反を理由とした債務不履行や不法行為は成立しないとしています。


【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ  白金タワー  テラス棟4階
ひらま総合法律事務所  弁護士  平間民郎(Tel:03-5447-2011)

最寄り駅;東京メトロ南北線/都営 三田線 「白金高輪駅」 4番出口から直通で徒歩1分
(ご来所には事前の電話予約が必要です。)アクセス(地図等)



当事務所内で咲く花

ページの上へ

   Copyright© 2010-2022 ひらま総合法律事務所: 東京都港区白金で弁護士相談 All Rights Reserved.   プライバシーポリシー