夫婦による遺言と共同遺言の禁止

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2025-06-02

 民法975条は,「遺言は,二人以上の者が同一の証書ですることができない」と規定して共同遺言を禁止しているところ,夫婦が遺言書を作成する場合などにこの共同遺言の禁止との関係が問題となることがあります。

 二人の遺言が一通の証書につづりあわされている場合がこの同条が禁止する共同遺言にあたるかが問題となった最高裁平成5年10月19日判決は,「本件遺言書はB五判の罫紙四枚を合綴したもので,各葉ごとにDの印章による契印がされているが,その一枚目から三枚目までは,D名義の遺言書の形式のものであり,四枚目は被上告人B名義の遺言書の形式のものであって,両者は容易に切り離すことができる,というものである。右事実関係の下において,本件遺言は,民法九七五条によって禁止された共同遺言に当たらないとした原審の判断は,正当として是認することができる」と判示して,この場合の共同遺言該当性を否定しています。


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