不法行為による損害賠償額への被害者の身体的特徴の影響

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2016-02-22

 交通事故などの不法行為による損害の発生・拡大に被害者の身体的特徴が影響している場合、損害賠償額の算定においてこのことをどう評価するかが問題となります。

 この点、最高裁平成8年10月29日判決が、疾患に該当する身体的特徴に関しては、「被害者に対する加害行為と加害行為前から存在した被害者の疾患とが共に原因となって損害が発生した場合において、当該疾患の態様、程度などに照らし、加害者に損害の全部を賠償させるのが公平を失するときは、裁判所は、損害賠償の額を定めるに当たり、民法722条2項の規定を類推適用して、被害者の疾患を斟酌することができることは、当裁判所の判例(・・・平成4年6月25日第一小法廷判決・・・)とするところである。

 そしてこのことは、加害行為前に疾患に伴う症状が発現していたかどうか、疾患が難病であるかどうか、疾患に罹患するにつき被害者の責めに帰すべき事由があるかどうか、加害行為により被害者が被った衝撃の強弱、損害拡大の素因を有しながら社会生活を営んでいる者の多寡等の事情によって左右されるものではないというべきである」とし、疾患に該当しない身体的特徴に関しては、「被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴を有していたとしても、それが疾患に当たらない場合には、特段の事情の存しない限り、被害者の右身体的特徴を損害賠償の額を定めるに当たり斟酌することはできないと解すべきである」としています。



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