9月, 2020年

養育費の分担とその始期・終期

2020-09-28

 民法766条1項の「子の監護をすべき者その他監護について必要な事項」には養育費の分担が含まれるとされています。

 養育費をいつから分担するかについては、その支払いを請求する調停・審判の申立時からとしているケースが一般的なようです(東京家裁昭和54年11月8日審判、東京高裁昭和58年4月28日決定など)が、認知の審判が確定した直後に養育費の分担調停が申し立てられた事案に関し、大阪高裁平成16年5月19日決定は、認知された幼児の出生時に遡って養育費の分担額を定めています。

 また、養育費をいつまで負担するかについては、未成熟子にあたらなくなる20歳まで、または大学卒業までなどとするのが一般的なようですが、大学院の卒業までなどとするケースも多くなっているようです。

【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

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子との面会交流とその許否の判断基準

2020-09-23

 民法766条1項の「子の監護をすべき者その他監護について必要な事項」には子との面会交流(面接交渉)が含まれ、「離婚の際に未成年の子の親権者と定められなかった親は、子の監護に関する処分の1つとして子との面接交渉を求めることができる」(東京高裁平成19年8月22日決定)とされています。

 そして、上記東京高裁決定は、「面接交渉が現実的に子の福祉に合致するかどうかという観点から判断されなければならない」とした上、「現在の状況において、未成年者らと申立方との面接交渉を実施しようとするときには、未成年者らに対して相手方に対する不信感に伴う強いストレスを生じさせることになるばかりか、未成年者らを父親である相手方と母親である抗告人との間の複雑な忠誠葛藤の場面にさらすことになるのであり、その結果、未成年者らの心情の安定を大きく害するなど、その福祉を害するおそれが高いものといわなければならない」として面接交渉の申立てを却下しています。

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婚姻費用とその分担の始期、その変更・取消

2020-09-14

 夫婦は、その資産、収入、その他一切の事情を考慮して婚姻から生ずる費用(婚姻費用)を分担する(民法760条)とされています。

 そして、婚姻費用とは、夫婦と未成熟の子によって構成される婚姻家族がその資産・収入・社会的地位等に応じた通常の社会生活を維持するのに必要な費用(大阪高裁昭和33年6月19日決定等)で、通常の衣食住の費用、子の教育費、子の出産費用、医療費などがこれにあたるとされています。

 いつからこれを分担するかについては過去にさかのぼった時点から支払いを命ずることができる(最高裁昭和40年6月30日決定)とされ、調停申立てなど権利者から義務者に対し請求した時点までさかのぼって請求できるとする(東京高裁昭和60年12月26日決定など)のが一般的なようです。

 また、調停が成立したり審判が確定した場合でも、その後にそれらの基礎となった事情に変化が生じたときは、婚姻費用分担義務の変更・取消の調停・審判をすることができる(大阪高裁昭和49年2月28日決定)とされています。

 なお、内縁の夫婦も婚姻費用の分担請求が可能(最高裁昭和33年4月11日判決)とされています。

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文書の提出命令・送付嘱託

2020-09-07

 裁判においては所持している文書を提出してその取り調べをしてもらうことになるところ、文書を所持していなくても文書提出命令や文書送付嘱託を申し立て証拠となる文書を取り調べることが考えられます(民事訴訟法219条、226条)。

 相手方当事者または第三者が提出義務を負う場合にはその相手方当事者または第三者に対し文書提出命令を申し立てることができます。また、文書の所持者に提出義務がなくても文書の送付嘱託を申し立てることができます。

 なお、文書提出命令の申立ては、文書の表示・趣旨・証明すべき事実・提出義務の原因を明らかにしてしなければならないとされています(同法221条1項)が、文書の表示・趣旨を明らかにすることが「著しく困難な場合」には文書の特定に必要な情報を開示する手続き(同法222条1項)の利用が可能です。

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