8月, 2021年

将来の証拠調べが不可能・困難となる場合の証拠保全

2021-08-30

 裁判所は、あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情があると認めるときは証拠保全をすることができます(民事訴訟法234条等)。

 この証拠保全に関する裁判例を見ると、広島地裁昭和61年11月21日決定は、証拠保全の事由について、当該事案に即して具体的に主張され、かつ、疎明されることを要するとし、診療録の改ざんのおそれを右事由とする場合にも具体的な改ざんのおそれを一応推認させるに足る事実を疎明する必要があるとしています。

 また、広島高裁平成3年1月31日判決は、送達について、国立病院に対する医療過誤訴訟にかかる診療録等の証拠保全手続では、国の利害に関係ある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律に従って法務大臣が相手方に当たり、国立病院は呼出状の送達場所ではないとしています。

【お問い合わせ先】

〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階

ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)


Photographing place – Liberty Bell Center

違法収集証拠の証拠能力

2021-08-23

 裁判所は、自由な判断で心証を形成できる(自由心証主義、民事訴訟法247条)とされているところ、違法に収集された証拠に証拠能力が認められるのかという問題があります。

 この問題に関する裁判例を見ると、東京高裁昭和52年7月15日判決は、証拠が著しい反社会的手段により人の精神的・肉体的自由を拘束する等の人格権侵害を伴う方法で採取されたときは、それ自体違法として証拠能力を否定されるとし、無断録音テープは通常話者の人格権を侵害するから、録音の手段・方法が著しく反社会的か否かで証拠能力の適否を決すべきであるとしています。

 また、名古屋高裁昭和56年2月18日決定は、書証が窃盗等正当な保持者の意思に反して提出者によって取得されたものであり、これを証拠として取り調べることによって個人的秘密が法廷で明らかにされ人格権が侵害されると認められる場合には、その書証を証拠方法とすることは許されないとしています。

【お問い合わせ先】

〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階

ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)


Photographing place – Liberty Bell Center

自由心証と証拠契約の適法性

2021-08-10

 裁判所は、自由な心証により事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する(自由心証主義、民事訴訟法247条)とされているところ、証拠方法を一定のものに限定する証拠制限契約など事実の確定方法に関する当事者の合意である証拠契約の適法性が問題となります。

 この問題に関する裁判例を見ると、東京地裁昭和42年3月28日判決は、係争事実の確定方法につき特定の証拠方法の提出のみを認める証拠契約は、弁論主義が適用され当事者の自由処分が許される事項に限り、裁判所の自由心証主義に抵触しない範囲で適法であるとし、建物の増改築に必要な賃貸人の承諾は書面によることを要するとする合意を有効としています。

【お問い合わせ先】

〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階

ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)


Photographing place – Liberty Bell Center

2021 夏季休業のお知らせ Schedule the summer holidays

2021-08-06

当事務所の夏季休業日を以下のとおりお知らせします。

令和3年8月13日(金) ~ 同年同月18日(水)まで 終日休業

よろしくお願いします。

Our office will be closed for summer holidays during the following period:

From August 13th, 2021 to August 18th, 2021

【お問い合わせ先】

〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階

ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)


Photographing place – Liberty Bell Center

証明が困難な場合における損害額の認定

2021-08-02

 民事訴訟法248条は、損害賠償請求事件で賠償責任の認められる場合において「損害の性質上その額を立証することが極めて困難であるとき」に裁判所は、「弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる」と規定しています。

 この規定に関し、最高裁平成20年6月10日判決は、不法行為に基づく損害賠償を求める事案について、原告に損害が発生したことを前提とするのであれば、損害額の立証が極めて困難であったとしても本条により相当な損害額が認定されなければならないとしています。

 そして、入札における談合による損害額に関し、東京高裁平成21年5月28日判決は、損害額は、談合されていなければ形成されていたであろう落札価格に基づく契約金額と現に締結された請負金額に係る契約金額との差額であるが、これを具体的に立証することはその損害の性質上極めて困難であるから、本条により相当な損害額を認定すべきであるとしています。

【お問い合わせ先】

〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階

ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)


Photographing place – Liberty Bell Center

ページの上へ

Copyright© 2010-2021 ひらま総合法律事務所 | 東京都港区白金・高輪・三田 All Rights Reserved.