Archive for the ‘お知らせ’ Category

2017年4月26日 公布された法令に関するお知らせ

2017-04-26

〇裁判所法の一部を改正する法律(平成29年法律 第23号)

〇住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成29年法律 第24号)

〇地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成29年法律 第25号)

過去に公布された法令に関するお知らせ 取扱分野>>立法の動向>>会社法等

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〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号  白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)

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交通事故における慰謝料の算定基準

2017-04-24

不法行為によって被った損害の賠償としては財産的損害に対する賠償の他に精神的損害(精神的苦痛)に対する賠償としての慰謝料がありますが、算定基準がないと不公平が生じるおそれがあり、また、予測が困難になることから、交通事故においては慰謝料の算定基準が作成され利用されています。

①裁判基準
裁判基準としての性格を有するものとして公益財団法人日弁連交通事故相談センター編の「交通事故損害額算定基準」(いわゆる青い本)と公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部編の「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」(いわゆる赤い本)があります。

②自賠責保険基準
自賠責保険では「自動車損害賠償保険の保険金等及自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」において、慰謝料の額の算出方法が定められています。

③任意保険基準
保険会社ごとに支払基準が定められています。なお、保険会社が示談のために提示する額は「青い本」「赤い本」に記載されている額より低いことが多いようです。

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2017年4月21日 公布された法令に関するお知らせ

2017-04-21

〇裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成29年法律 第17号)


〇遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成29年法律 第18号)


〇農業機械化促進法を廃止する等の法律(平成29年法律 第19号)


〇主要農作物種子法を廃止する法律(平成29年法律 第20号)


〇海上運送法及び船員法の一部を改正する法律(平成29年法律 第21号)


〇国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律(平成29年法律 第22号)

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退職後の守秘義務と競業避止義務

2017-04-17

退職した労働者が在職中に得た企業秘密を使用したり競業する企業に就職した場合には退職後の守秘義務・競業避止義務違反としてトラブルになることがあります。

① 退職後の守秘義務が問題となった裁判例を見ると、労働者が退職後に設立した会社に製品の溶接技術を開示した事案に関する大阪地裁平成10年12月22日判決は、この溶接技術を不正競争防止法(不競法)上の営業秘密と認めた上、その後の取引奪取行為と併せて不正競争として営業の差止と損害賠償請求を認め、また、東京地裁平成14年8月30日判決は、誓約書に基づく守秘義務違反として損害賠償請求を認めていますが、東京地裁平成24年3月13日判決は、使用者が適切な秘密管理を講じていないとして守秘義務違反を否定しています。

次に、

② 退職後の競業避止義務が問題となった裁判例を見ると、上記の大阪地裁平成10年12月22日判決は、営業秘密の使用・開示の差止請求を認めつつ、義務の内容が広範に過ぎることや期間が不当に長期にわたることなどを理由にして公序違反として競業避止義務を無効としていますが、東京地裁平成20年11月18日判決は、不競法上の営業秘密の保護を内容とする競業避止義務を有効としています。

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2017年4月14日 公布された法令に関するお知らせ

2017-04-14

〇原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律(平成29年法律 第15号)

〇臨床研究法(平成29年法律 第16号)

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企業間での人事異動としての出向と転籍

2017-04-10

企業間での人事異動として出向と転籍があります。出向は、労働者が使用者(出向元)との労働契約を維持しながら他の企業(出向先)の指揮命令に服して労働するもので一定期間が経過した後に復帰するのが通常であるのに対し、転籍は、従来の使用者(転籍元)との労働契約を終了させ新たに別の企業(転籍先)との労働契約関係に入るもので復帰を予定しないのが通常です。そこで、復帰を予定しているかどうかが出向と転籍を区別するひとつの要素となりますが、出向期間の延長によって復帰を予定しない形態のものもあり、この場合、どちらと見るべきかが問題となりますが、最高裁平成15年4月18日判決は、このような場合も元の使用者との労働契約が存続している限り出向にあたるとしています。

出向と転籍は他の企業への人事異動であることから労働者の地位を不安定にしたり労働条件を悪化させることがあり、出向・転籍後の労働条件・法律関係に関する紛争が増えています(東京地裁平成23年6月15日判決、東京地裁平成24年11月14日判決など)。

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日本の企業に雇用されている外国人の労働契約

2017-04-03

企業活動の国際化に伴い日本においても外国人労働者が増加しており、日本国内にある日本企業に雇用されている外国人の労働契約にどの国の法律が適用されるのか(準拠法の決定)が問題となります。

この問題に関して、法の適用に関する通則法(通則法)7条は、「法律行為の成立及び効力は、当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法による」と規定していますので、労働契約の準拠法について当事者による明示の法選択があればそれによることになりますが、明示の法選択がない場合に通則法は、当該法律行為に最も密接な関係がある地の法(最密接関連地法)による(通則法8条1項)とした上、労働契約の特例として通則法12条3項で契約の履行地である労務給付地法を最密接関連地法と推定し、労務給付地法を特定できない場合には労働者を雇い入れた事業所の所在地の法である雇入事業所所在地法を最密接関連地法と推定することにしています。

この結果、当事者による明示の法選択がない場合、外国人労働者の労務給付地・雇入事業所所在地が日本であれば日本法が準拠法と推定されることになります。

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2017年3月31日 公布された法令に関するお知らせ

2017-03-31

〇地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律(平成29年法律 第2号)

〇地方交付税法等の一部を改正する法律(平成29年法律 第3号)

〇所得税法等の一部を改正する等の法律(平成29年 第4号)

〇義務教育諸学校等の体制の充実及び運営の改善を図るための公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律(平成29年法律 第5号)

〇駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律(平成29年法律 第6号)

〇在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律(平成29年法律 第7号)

〇独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律(平成29年法律 第8号)

〇独立行政法人日本学生支援機構法の一部を改正する法律(平成29年法律 第9号)

〇特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律(平成29年法律 第10号)

〇過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律(平成29年法律 第11号)

〇津波対策の推進に関する法律の一部を改正する法律(平成29年法律 第12号)

〇関税定率法等の一部を改正する法律(平成29年法律 第13号)

〇雇用保険法等の一部を改正する法律(平成29年法律 第14号)

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自賠責の支払基準と裁判所の判断

2017-03-27

自動車損害賠償保障法(自賠法)16条の3第1項は、「保険会社は保険金等を支払うときは、死亡、後遺障害及び傷害の別に国土交通大臣及び内閣総理大臣が定める支払基準(以下「支払基準」という。)に従ってこれを支払わなければならない」と規定しているところ、この支払基準が裁判所を拘束するかどうかという問題があります。

この問題に関する裁判例を見ると、最高裁平成18年3月30日判決が「法16条の3第1項の規定内容からすると、同項が、保険会社に、支払基準に従って保険金等を支払うことを義務付けた規定であることは明らかであって、支払基準が保険会社以外の者も拘束する旨を規定したものと解することはできない。

支払基準は、保険会社が訴訟外で保険金等を支払う場合の支払額と訴訟で支払を命じられる額が異なることがあるが、保険会社が訴訟外で保険金等を支払う場合には、公平かつ迅速な保険金等の支払の確保という見地から、保険会社に対して支払基準に従って支払うことを義務付けることに合理性があるのに対し、訴訟においては、当事者の主張立証に基づく個別的な事案ごとの結果の妥当性が尊重されるべきであるから、上記のように額に違いがあるとしても、そのことが不合理であるとはいえない」と判示して、自賠責の支払基準は裁判所を拘束しないとし、また、最高裁平成24年10月11日判決も、上記最高裁平成18年3月30日判決を引用して「16条1項に基づいて被害者が保険会社に対して損害賠償額の支払いを請求する訴訟において、裁判所は、法16条の3第1項が規定する支払基準によることなく損害賠償額を算定して支払を命じることができる」と判示しています。

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飲酒を共にした者の交通事故についての不法行為責任

2017-03-21

飲酒運転による交通事故においてその飲酒を共にした者がいる場合、運転者に加えてその飲酒を共にした者の不法行為責任も問題となります。

1) 飲酒を共にしたが車に同乗しなかった者の責任についての裁判例を見ると、責任を否定するもの(東京地裁平成18年2月22日判決)と責任を肯定するもの(東京地裁平成18年7月28日判決)があります。

2) 飲酒を共にした後に車に同乗した者の責任についての裁判例を見ると、責任を否定するもの(京都地裁昭和61年1月30日判決)もありますが、責任を肯定するものが多く(最高裁昭和43年4月26日判決、福岡高裁昭和54年10月25日判決、東京地裁八王子支部平成15年5月8日判決、山形地裁米沢支部)平成18年11月24日判決、仙台地裁平成19年10月31日判決など)、近時の裁判例を見ても、東京地裁平成24年3月27日判決は、運転者が正常な運転をすることが困難であることを認識していたにもかかわらずその運転を了解して同乗した者につきその運転を制止すべき注意義務に違反して危険運転を幇助したとして民法719条2項の責任を肯定しています。

3) 飲酒を共にした後に車に同乗したが事故時には同乗していなかった者の責任についての裁判例を見ると、福島地裁昭和51年2月6日判決は、その責任を肯定しています。

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