労働者に対する降格・減給
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賃金は労働者の生活の糧として労働者に大きな影響を及ぼします。そのため、賃金にかかわる降格・減給が争いになることがあります。
この降格・減給に関する裁判例を見ると、東京地裁平成12年1月31判決は、備っていると判断された職務遂行能力が営業成績や勤務評価が低い場合にこれを備えないものとして降格させることを予定していない一般的な職能資格制度の下では、労働者の自由意思に基づいてなされた同意等の法的根拠なく、使用者が降格や職能給の減額措置を行うことはできないとしています。
また、東京地裁平成16年3月31日判決は、労働契約の内容として成果主義による基本給の降給が定められている場合であっても降給が許容されるためには、さらに降給が決定される過程に合理性があること、その過程が従業員に告知されてその言い分を聞く等の公正な手続が存することが必要である。降給の仕組み自体に合理性と公正さが認められその仕組みに沿った降給の措置が採られた場合には、個々の従業員の評価の過程に特に不合理ないし不公正な事情が認められない限り、当該降給の措置は当該仕組みに沿って行われたものとして許容されるとしています。
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