Archive for the ‘ブログ’ Category
年末年始の弁護士による法律相談のお知らせ
年末年始も当事務所での法律相談を行っております。
ご希望の方は,ご予約のお電話(03-5447-2011)をお願いします。
【お問い合わせ先】
〒108-0072東京都港区白金一丁目17番2号 白金アエルシティ 白金タワー テラス棟4階
ひらま総合法律事務所 弁護士 平間民郎(Tel:03-5447-2011)
最寄り駅;東京メトロ南北線/都営 三田線 「白金高輪駅」 4番出口から直通で徒歩1分
(ご来所には事前の電話予約が必要です。)アクセス(地図等)
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当事務所内で咲く花
休憩時間の自由利用と企業秩序の維持
休憩時間の利用の仕方については,労働者の自由とされています(労働基準法34条3項,ただし,この例外として労働基準規則33条)。
もっとも,企業秩序との関係は問題となりえます。この休憩時間の利用と企業秩序の関係が問題となった裁判例を見ると,最高裁昭和52年12月13日判決が,「休憩時間の自由利用といってもそれは時間を自由に利用することが認められたものにすぎず,その時間の自由な利用が企業施設内において行われる場合には,使用者の企業施設に対する管理権の合理的な行使として是認される範囲内の適法な規制による制約を免れることはできない。また,従業員は労働契約上企業秩序を維持するための規律に従うべき義務があり,休憩中は労務提供とそれに直接附随する職場規律に基づく制約は受けないが,右以外の企業秩序維持の要請に基づく規律による制約は免れない。しかも,公社就業規則五条六項の規定は休憩時間中における行為についても適用されるものと解されるが,局所内において演説,集会,貼紙,掲示, ビラ配布等を行うことは,休憩時間中であつても,局所内の施設の管理を妨げるおそれがあり,更に,他の職員の休憩時間の自由利用を妨げ,ひいてはその後の作業能率を低下させるおそれがあつて,その内容いかんによつては企業の運営に支障をきたし企業秩序を乱すおそれがあるのであるから,これを局所管理者の許可にかからせることは,前記のような観点に照らし,合理的な制約ということができる。本件ビラの配布は,その態様において直接施設の管理に支障を及ぼすものでなかつたとしても,前記のように,その目的及びビラの内容において上司の適法な命令に対し抗議をするものであり,また,違法な行為をあおり,そそのかすようなものであつた以上,休憩時間中であつても,企業の運営に支障を及ぼし企業秩序を乱すおそれがあり,許可を得ないでその配布をすることは公社就業規則五条六項に反し許されるべきものではない」としています。
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当事務所内で咲く花
令和4-5年 冬季休業のお知らせ
当事務所の冬季休業日を以下のとおりお知らせします。
令和4年12月28日 ~ 令和5年1月5日まで 終日休業
よろしく、お願い申し上げます。
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当事務所内で咲く花
2022-2023 Schedule the winter holidays
Our office will be closed for winter holidays during the following period:
From December 28, 2022 to January 5, 2023.
Tamio Hirama, Attorney-at Law
Hirama Total Law Office
Tel: (+81)3-5447-2011 / Fax: (+81)3-5447-2012
Address: Shirokane Tower Terrace 4th, 17-2, 1-chome, Shirokane, Minato-ku, Tokyo
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The Nadia in Yoyogi Park
賠償予定の禁止と留学費用の返還
使用者は,労働契約の不履行について違約金を定めたり損害賠償額を予定することを禁止されている(労働基準法16条)ところ,退職者に対する留学費用等の返還請求が本条に反しないかが問題とされることがあります。
この問題に関する裁判例を見ると,東京地裁平成10年9月25日判決は,念書その他の合意書を作成させることなく,就業規則に基づき留学費用の返還を請求しているとして同法16条違反としています。
一方,平成14年4月16日判決は,労働契約とは別の返還義務を免除するという特約つきの金銭消費貸借契約であるとして同法16条違反ではないとしています。
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当事務所内で咲く花
妊娠,出産に関する事由を理由とした不利益取扱いの禁止
労働法には女性労働者の保護に関する規定が置かれているところ,男女雇用機会均等法9条3項は,女性労働者の妊娠,出産,産前産後休業の請求,取得その他妊娠,出産に関する事由を理由として解雇その他の不利益取扱いをしてはならないと規定しています。
この妊娠,出産に関する事由を理由とした不利益取扱いの禁止に関する裁判例を見ると,最高裁平成26年10月23日判決が,「女性労働者につき妊娠中の軽易業務への転換を契機として降格させる事業主の措置は,原則として同項の禁止する取扱いに当たるものと解されるが,当該労働者が軽易業務への転換及び上記措置により受ける有利な影響並びに上記措置により受ける不利な影響の内容や程度,上記措置に係る事業主による説明の内容その他の経緯や当該労働者の意向等に照らして,当該労働者につき自由な意思に基づいて降格を承諾したものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するとき,又は事業主において当該労働者につき降格の措置を執ることなく軽易業務への転換をさせることに円滑な業務運営や人員の適正配置の確保などの業務上の必要性から支障がある場合であって,その業務上の必要性の内容や程度及び上記の有利又は不利な影響の内容や程度に照らして,上記措置につき同項の趣旨及び目的に実質的に反しないものと認められる特段の事情が存在するときは,同項の禁止する取扱いに当たらない」としています。
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当事務所内で咲く花
賃金の全額払いの原則と賃金債権の放棄
賃金は,原則としてその全額を支払わなければならない(労働基準法24条1項)とされているところ,この原則との関係で賃金債権の放棄が問題とされることがあります。
この賃金債権の放棄に関する裁判例を見ると,退職金債権の放棄について,最高裁昭和48年1月19日判決が,「本件退職金は,就業規則においてその支給条件が予め明確に規定され,被上告会社が当然にその支払義務を負うものというべきであるから,労働基準法一一条の「労働の対償」としての賃金に該当し,したがつて,その支払については, 同法二四条一項本文の定めるいわゆる全額払の原則が適用されるものと解するのが相当である。しかし,右全額払の原則の趣旨とするところは,使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し,もつて労働者に賃金の全額を確実に受領させ,労働者の経済生活をおびやかすことのないようにしてその保護をはかろうとするものというべきであるから,本件のように,労働者たる上告人が退職に際しみずから賃金に該当する本件退職金債権を放棄する旨の意思表示をした場合に,右全額払の原則が右意思表示の効力を否定する趣旨のものであるとまで解することはできない」としていますが,最高裁平成15年12月1日判決は,自由な意思によることが明確でないとして賃金債権の放棄の効力を否定しています。
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当事務所内で咲く花
使用者の労働者に対する損害賠償請求
使用者は,労働契約の不履行について違約金を定めたり損害賠償額を予定する契約をしてはならないと労働基準法16条は規定していますが,この規定は,使用者からの労働者に対する損害賠償請求を禁止するものではないとされています。
使用者からの労働者に対する損害賠償請求が問題になった裁判例を見ると,最高裁昭和51年7月8日判決が,「使用者が,その事業の執行につきなされた被用者の加害行為により,直接損害を被り又は使用者としての損害賠償責任を負担したことに基づき損害を被つた場合には,使用者は,その事業の性格,規模,施設の状況,被用者の業務の内容,労働条件,勤務態度,加害行為の態様,加害行為の予防若しくは損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし,損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において,被用者に対し右損害の賠償又は求償の請求をすることができる」としています。
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当事務所内で咲く花
賃金の直接払いの原則と賃金債権の譲渡
賃金は,直接労働者に対し支払わなければならない(労働基準法24条1項)とされているところ,この賃金債権が譲渡された場合にどうなるのかという問題があります。
この問題に関する裁判例を見ると,退職手当の受給権が譲渡された場合について,最高裁昭和43年3月12日判決が,「退職手当法による退職手当の給付を受ける権利については,その譲渡を禁止する規定がないから,退職者またはその予定者が右退職手当の給付を受ける権利を他に譲渡した場合に譲渡自体を無効と解すべき根拠はないけれども,労働基準法二十四条一項が「賃金は直接労働者に支払わなければならない。」旨を定めて,使用者たる貸金支払義務者に対し罰則をもつてその履行を強制している趣旨に徴すれば,労働者が賃金の支払を受ける前に賃金債権を他に譲渡した場合においても,その支払についてはなお同条が適用され,使用者は直接労働者に対し賃金を支払わなければならず,したがつて,右賃金債権の譲受人は自ら使用者に対してその支払を求めることは許されないものと解するのが相当である。そして,退職手当法による退職手当もまた右にいう賃金に該当し,右の直接払の原則の適用があると解する以上,退職手当の支給前にその受給権が他に適法に譲渡された場合においても,国または公社はなお退職者に直接これを支払わなければならず,したがつて,その譲受人から国または公社に対しその支払を求めることは許されない」と判示しています。
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当事務所内で咲く花
有期雇用労働者と無期雇用労働者の間での労働条件の相違
有期雇用労働者と無期雇用労働者とで労働条件が異なることがあるところ,期間の定めがあることにより有期雇用労働者の労働条件が無期雇用労働者の労働条件と異なる場合,その相違は職務の内容などを考慮して不合理と認められるものであってはならない(労働契約法20条)とされています。
この労働契約法20条が問題となった裁判例を見ると,平成30年6月1日判決(ハマキョウレックス事件)が,同条にいう「期間の定めがあることにより」とは,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が期間の定めの有無に関連して生じたものであること, 同条にいう「不合理と認められるもの」とは,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が不合理であると評価することができるものであることをいうとしています。また,同じ日にでた最高裁平成30年6月1日判決(長澤運輸事件)が,有期契約労働者と無期契約労働者との個々の賃金項目に係る労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かを判断するに当たっては,両者の賃金の総額を比較することのみによるのではなく,当該賃金項目の趣旨を個別に考慮すべきとしています。
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