Archive for the ‘企業法務’ Category
履行遅滞中または受領遅滞中の履行不能についての民法の改正
民法は改正において履行遅滞中または受領遅滞中の履行不能について規定しています。
① 413条の2第1項は,履行遅滞に陥っている間に「当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは,その履行の不能は,債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす」と規定して履行不能による請求を可能にしています。
② 同条2項は,受領遅滞に陥っている間に「当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは,その履行の不能は,債権者の責めに帰すべき事由によるものとみなす」と規定して債権者による契約解除や反対債務の履行拒絶が否定されるようにしています。
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受領遅滞についての民法の改正
受領遅滞について民法は改正を行っています。
① 413条1項は,「その債務の目的が特定物の引渡しであるときは,債務者は,履行の提供をした時からその引渡しをするまで,自己の財産に対するのと同一の注意をもって,その物を保存すれば足りる」として,目的物の保存義務が軽減されることを規定しています。
② 同条2項は,「その費用が増加したときは,その増加額は,債権者の負担とする」として,増加した費用の償還について規定しています。
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履行期と履行遅滞についての民法の改正
履行期と履行遅滞について民法は改正を行っています。
確定期限があるときについての412条1項と期限を定めなかったときについての同上3項は、改正前民法と同様ですが、不確定期限があるときについて定める同条2項は、「債務者は、その期限の到来した後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う」として、債務者が期限の到来を知った時だけでなく、期限の到来した後に履行の請求を受けた時にも履行遅滞になることを規定しています。
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法定利率についての民法の改正
法定利率について民法は改正を行っています。
① 404条1項は,「利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは,その利息が生じた最初の時点における法定利率による」とし,同条2項は,法定利率は,「年3パーセント」としています。
② 同条3項は,法定利率は,「3年を一期とし,一期ごとに」「変動する」として変動制を定めています。
③ 同条4項は,「各期における法定利率は」「法定利率に変動があった期のうち直近のもの」「における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合」を直近変動期における法定利率に加算し,又は玄さんした割合」とし,同条5項は,基準割合とは,「各期の初日の属する年の6年前の年の1月から前々年の12月までの各月における短期貸付けの平均利率」「の合計を60で除して計算した割合」としています。
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意思表示の効力の発生時期、受領能力についての民法の改正
意思表示の効力の発生時期,受領能力等について民法は改正を行っています。
① 96条2項は,「相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは,その通知は,通常到達すべきであった時に到達したものとみなす」として,意思表示の到達が擬制される場合について規定しています。
② 同条3項は,「意思表示は,表意者が通知を発した後に死亡し,意思能力を喪失し,又は行為能力の制限を受けたときであっても,そのためにその効力を妨げられない」と規定して,改正前に「行為能力の喪失」としていたのを変更し,また,「意思能力を喪失し」た場合を加えています。
③ 98条の2は,「意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に意思能力を有しなかったとき又は未成年者若しくは成年被後見人であったときは,その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。ただし,次に掲げる者がその意思表示を知った後は,この限りでない。
1 相手方の法定代理人
2 意思能力を回復し,又は行為能力者となった相手方」
と規定して,相手方が意思能力を有していなかった場合を加えています。
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心裡留保についての民法の改正
心理留保における第三者の保護等について民法は改正を行っています。
① 96条1項但書は,「相手方がその意思表示が表意者の真意でないことを知り,又は知ることができたときは,その意思表示は,無効とする」と規定して,改正前に「相手方が表意者の真意を知り」としていたのを変更しています。
② 同条2項は,「前項ただし書の規定による意思表示の無効は,善意の第三者に対抗することができない」として,善意の第三者の保護についての規定を設けています。
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詐欺についての民法の改正
第三者の詐欺等について民法は改正を行っています。96条1項は改正前と同じですが,
① 同条2項は,「相手方がその事実を知り,又は知ることができたときに限り,その意思表示を取り消すことができる」と規定して,第三者の詐欺についての取り消しを相手方が悪意である場合のほか相手方に過失のある場合にも認めています。
② 同条3項は,「善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」と規定して,改正前の「善意」を「善意でかつ過失がない」に改めています。
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錯誤の効果等についての民法の改正
錯誤の効果等について民法は改正を行っています。
① 95条1項は、「取り消すことができる」と規定して錯誤の効果を無効から取消へと変更しています。また、判断の要素について「法律行為の要素」と規定していたのを「その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるとき」へと変更しています。
② 同条2項は、「法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤」(同条1項2号、動機の錯誤)について「その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り」、取り消しが可能となることを規定しています。
③ 同条3項は、相手方が悪意・重過失の場合(1号)、共通錯誤の場合(2号)「の場合を除き」「錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には」「取消しをすることができない」と規定しています。
④ 同条4項は、「取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」として第三者の保護について規定しています。
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詐害行為取消権の行使の方法等についての民法の改正
詐害行為取消権の行使の方法や被告について民法は改正を行っています。
① 詐害行為取消権は,「債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求する」権利(424条1項)であるところ,その被告は「受益者」又は「転得者」とされています(424条の7の1項)。
② そして,受益者を被告とする場合は,「債務者がした行為の取消しとともに,その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求する」「受益者がその財産を返還することが困難であるときは・・・その価額の償還を請求する」ちし,転得者を被告とする場合は,「債務者がした行為の取消とともに,転得者が転得した財産の返還を請求する」「転得者がその財産の返還をすることが困難であるときは・・・その価額の償還を請求する」とされています(424条の6の1項)。
③ また,債権者が詐害行為取消訴訟を提起したときは,「遅滞なく,債務者に対し,訴訟告知をしなければならない」とされています(424条の7の2項)。
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債権者代位権についての民法の改正
債務者に対する債権を債権者が実現する手段として第三者に対し行使する権限として債権者代位権がありますが,改正民法は,これについて以下のような改正を行っています。
① 被保全債権の期限到来前は,保存行為を除き代位権を行使できないことにし,裁判上の代位を廃止(423条2項)しました。また,強制執行により実現することができないもの(同条1項),差押えを禁止された権利(同条1項但書)につき,被代位権利として行使できないとしました。
② 「被代位権利が金銭の支払又は動産の引渡しを目的とするものであるときは,相手方に対し,その支払又は引渡しを自己に対してすることを求めることができる」(423条の3)とする一方で,「被代位権利の目的が可分であるときは,自己の債権の額の限度においてのみ,被代位権利を行使することができる(423条の2),債務者は,債権者が代位権を行使した場合でも「被代位権利について,自ら取立てその他の処分をすること」ができ,「相手方も,被代位権利について,債務者に対して履行をすることを妨げられない」(423条の5)として,債権回収機能を限定的に認めました。
③ 債権者が「被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは,遅滞なく,債務者に対し,訴訟告知をしなければならない(423条の6)としました。
④ 「登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産を譲り受けた者は,その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請求する権利を行使しないときは,その権利を行使しないときは,その権利を行使することができる。この場合においては,前3条の規定を準用する」(423条の7)として登記・登録請求権を保全するための債権者代位権の規定を設けました。
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